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■ダノンエアズロック
【中間調整】豪州でGI4勝を挙げた女傑モシーンの第7仔。血統背景に期待され、2022年セレクトセールでは4億5000万円(本体価格)で取り引きされた。蹄やノドに弱さを抱えており昨年6月のデビュー戦、10月のアイビーSと間隔を大きくとりつつ使われながら、いずれも快勝。ここまでは前評判に違わぬ大器ぶりを見せつけている。
体調面を考慮して前走後は2歳GI戦には進まず、じっくり休んで春のトライアルに進むのは既定路線。1月20日に弥生賞を前提として美浦に戻り、28日の坂路14-14から時計を出し始めている。坂路で徐々に負荷を強めて問題ないことが確認できたのか、2月8日からはウッド追いを再開。2週前、そして1週前のウッド併せ馬にはR.キング騎手が騎乗し、やや力みは感じさせながらも最後まで勢いを保って併入という調整をこなしている。
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【最終追い切り】レース当週もR.キング騎手が騎乗し、ウッドで併せ馬。先行させた相手に取り付いていく際、かなり気負い気味ではあったが鞍上がなんとか制御する。その甲斐あって脚が溜まった状態で併走に持ち込み、稽古駆けする相手に切れ負けせず、いい手応えを保って併入とした。
【見解】ノドや蹄に問題がある……という談話が信じられないほどに、この中間は意欲的な調整が進んでいる。健康状態にまったく不安がないのはいいことだろう。しかし攻めを強めた分、テンションがかなり高まっているのは想像に難くない。最終追いではR.キング騎手がなだめていたが、なんとかギリギリ収まったような雰囲気だった。その“ギリギリ”が本番でもおいそれと再現できるのかどうか。3週続けてのウッド5F64秒台マークは、精神面を考えるとリスキーな選択に映る。素質の高さに関しては疑いようはないものの、思わぬ凡走に終わる可能性も考えておきたい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。