今週は京都競馬場で秋華賞(芝2000m)が行われる。フルゲート割れとなった今年だが、春のクラシック戦線を盛り上げた馬を中心にハイレベルな戦いとなりそうだ。
ここでは、2012年以降の京都で開催された10年データからタガノエルピーダとボンドガールにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
タガノエルピーダに【2.0.1.0】で穴妙味
春は忘れな草賞を制し、オークスに駒を進めたタガノエルピーダ。そのオークスは16着、ローズSも馬券外と勢いに陰りが見られる現状から人気薄になることは間違いないだろう。逆風が吹き荒れる同馬をフォローするプラスデータとは?
・右回りの良馬場芝【2.0.1.0】
唯一の敗戦は牡馬相手の朝日杯FS。世代最強マイラー・ジャンタルマンタルと0秒2差なら評価は下がらないし、小回り適性は前述の忘れな草賞で証明済みだ。レースを軸とした10年データとは少し趣が異なるかもしれないが、今回特別にピックアップすることとした。
タガノエルピーダについて補足すると、この中間は2歳時と同じ坂路中心の調教パターンに変更。良いときのパフォーマンスを取り戻すべく工夫を凝らす陣営の意気込みが伝わってくる。まだ見限るには早計と言えるし、良馬場想定の京都芝なら見直し可能の穴馬候補だ。
■ボンドガールに【0.0.1.9】のマイナスデータ
東のトライアルから参戦するボンドガールにはマイナスデータが浮上。2歳時から一線級の相手と戦っており、重賞で3度の2着と実績は申し分ない。終いを活かすスタイルでここも上位進出をうかがいたいところだが、良血馬にのしかかる不安要素とは?
・前走馬体重がマイナス10キロ以上【0.0.1.9】
10頭が走って連対馬はゼロ。前哨戦を使われた馬に該当するケースが多いが、馬体重で見たときに本番へのお釣りを残すことが大事になるのだろう。
ボンドガールにとって今回が初めての関西圏。輸送減りの可能性を考えた仕上げになる点も陣営にとって頭を悩ませる材料と言える。距離は問題ないと思われるが、ダイワメジャー産駒の同馬のベスト条件はやはりマイル一択。この条件で馬券に組み込むには勇気が要りそうだ。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。