【秋華賞/追い切り診断】チェルヴィニアに迫る高評価 「前走からさらに上昇」の攻め気配で勝ち負け十分

【秋華賞/追い切り診断】チェルヴィニアに迫る高評価 「前走からさらに上昇」の攻め気配で勝ち負け十分

第29回秋華賞(13日/GI、京都芝2000m)には、オークス馬のチェルヴィニア、桜花賞との2冠を狙うステレンボッシュ、ローズS勝ち馬クイーンズウォークなどが出走予定。

本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ミアネーロ」を取り上げる。

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■ミアネーロ

【中間調整】デビュー3戦目で挑んだフラワーCで、中団から絶妙な立ち回りを見せ快勝。オークスは大敗に終わったが、精神的に未成長でスタンド前発走によりテンションが一気に高くなったのが災いしたか。立て直した臨んだ秋初戦・紫苑Sは出脚ひと息ながら前が止まらない高速決着を中団から差し込みクビ差2着。フラワーC勝ちもそうだし、やはり中距離右回り戦がこの馬にとってのベスト条件だろう。

前走後はミニ放牧からの美浦帰厩を経て、10月3日と早めに栗東入り。前走でだいぶマシになっていたとはいえ、テンション面に課題がある馬とあって直前長距離輸送でイレ込む危険性を回避する意図だろう。3日後の6日に栗東CWで長めから追われたが直線では大外ラチ沿いを通って3F36秒9(馬なり)とスムーズな伸びを披露。環境変化の影響は感じさせず、栗東滞在策は吉と出たようだ。

【最終追い切り】レース当週は駆け付けた津村騎手が騎乗し、栗東CWで同じ秋華賞に出走するステレンボッシュら2頭を追走する3頭併せ。序盤からいい気合い乗りで前2頭に迫っていき、直線半ばで満を持してギアチェンジするとステレンボッシュに対し手応え優勢で併入、脱落したもう1頭には大きく先着した。もとから稽古駆けする馬ではあるが、栗東でも伸び伸びと躍動できており、体調はすこぶる良好のよう。

【見解】前走時の動きも良く見えたが、そこを使われた今回はさらに気配上昇。環境変化の影響を感じさせないのもいい。本番に出てのテンションがどう出るかだが、前走でだいぶ落ち着いて走れていたし、大崩れすることはないのでは。相手は一気に強化されるが、この攻め気配と持ち前の操縦性の高さから、勝ち負けになる可能性十分。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。