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■2歳GIは“無敗馬”に勢い
2歳GIは無敗馬に注目。とりわけ2連勝で挑みGIを勝った馬は1986年以降、28頭いる。阪神ジュベナイルフィリーズは11頭。新馬→重賞から3連勝を飾ったのはビワハイジ、レーヴティソール、レッドリヴェール、ラッキーライラック、レシステンシア、アスコリピチェーノの6頭。不思議と桜花賞を勝った馬はいないが、のちの活躍は言うまでもないだろう。ブラウンラチェットは無敗3連勝でGI制覇なるか、そして桜花賞の結果まで追いかけたい。
朝日杯フューチュリティステークスは同じ3連勝でのGI制覇は14頭と牝馬路線の半分。2勝目が重賞だったのはローズキングダム、ダノンプレミアム、サリオス、ドルチェモア、ジャンタルマンタルの5頭。阪神JFもそうだが、特に近年はこの傾向が強い。2連勝で重賞を勝ったトータルクラリティは理想的なローテで駒を進める。GIを勝ち、主役でクラシックを迎えたいところだろう。
ホープフルSはGI昇格後の7年において、3勝が2連勝の無敗馬。サートゥルナーリア、コントレイル、ダノンザキッドがいる。このうちクラシックウイナーは2頭。連勝で2000mGIを勝つ価値は高い。クロワデュノール(出否未定)、マジックサンズ、マスカレードボールはここを突破すれば、文句なしの横綱候補だろう。
■五輪イヤーの有馬は荒れ模様
有馬記念は世相馬券をいくつか紹介する。まずは五輪イヤー。1988年ソウル五輪以降を調べると、
88年オグリキャップ(2、1、3番人気)
92年メジロパーマー(15、5、4番人気)
96年サクラローレル(1、3、14番人気)
00年テイエムオペラオー(1、2、13番人気)
04年ゼンノロブロイ(1、3、9番人気)
08年ダイワスカーレット(1、14、10番人気)
12年ゴールドシップ(1、10、2番人気)
16年サトノダイヤモンド(1、2、3番人気)
21年エフフォーリア(1、5、2番人気)
1992年以外はすべて1番人気が3着以内に入っている一方で、9番人気以下の激走が9回中6回もある。今年はヒモ荒れ傾向のGIシリーズだけに、最後もひとひねり必要か。また、史上たった2頭しかいない秋の中距離GI3連勝を決めたのも五輪イヤー。ドウデュースはジャパンCを突破し、王手をかけるようなら、あるいは可能性は高いかもしれない。
球界では横浜DeNAベイスターズが1998年以来の日本一を決めた。その1998年の有馬記念といえば、グラスワンダーが3歳で勝った年だ。この時の3着は11番人気ステイゴールド。やはり人気薄は押さえた方がいいかもしれない。野球ネタの連続で恐縮だが、ペナントレース3位からの日本一、いわゆる下剋上といえば、2010年千葉ロッテマリーンズを思い出す。この年の有馬記念もヴィクトワールピサ(2人気)、ブエナビスタ(1人気)のワンツーも、3着には14番人気トゥザグローリーが粘り込んだ。いや、2桁人気馬は買い目に必須なのではないか。
再三書いたように、今秋のトレンドは人気薄が一角を崩す波乱。とっておきの穴馬をひねり出すのが勝ち筋だろう。
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◆著者プロフィール
勝木淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬ニュース・コラムサイト『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)などに寄稿。