5日に中京競馬場で行われる第22回・チャンピオンズカップ(GI、ダ1800m)の過去10年データを紹介する。
ダート初挑戦の白毛馬・ソダシ、武蔵野Sで2着と衰えの知らないエアスピネル、前走シリウスSを制したサンライズホープ、その他チュウワウィザード、ケイティブレイブ、テーオーケインズ、ダノンファラオに加え、地方の雄カジノフォンテンも参戦し、ダートGIに相応しい豪華メンバーが集結した。
ここでは予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。
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■マイルCS南部杯組が主流に
最多勝利を挙げている前走ローテは4勝を挙げているJBCクラシック組だ。しかし同年のJBCクラシックを勝利している馬がチャンピオンズカップ(ジャパンカップダート)も制した例は、07年ヴァーミリアンまで遡る。また、昨年の勝ち馬チュウワウィザード(JBCクラシック3着)を筆頭に、18年に3着になったサンライズソア(JBCクラシック3着)、16年の勝ち馬サウンドトゥルー(JBCクラシック3着)、14年の勝ち馬ホッコータルマエ(JBCクラシック4着)などJBCクラシックで惜敗した馬がチャンピオンズカップで巻き返すケースも多くみられる。
なお今回該当する馬はチュウワウィザード、ケイティブレイブ、テーオーケインズ、ダノンファラオ、カジノフォンテンの5頭。なかでも3年連続の出走となるチュウワウィザードは昨年勝利しているようにこのコースへの適性も抜群で、ここに臨む過程(ローテ)も昨年、一昨年と同じパターン。好走する可能性は高いだろう。
JBCクラシック 【4-3-3-29】 勝率10.3%、連対率18.0%、複勝率25.6%
マイルCS南部杯 【2-2-1-5】 勝率20.0%、連対率40.0%、複勝率50.0%
みやこS 【1-3-4-34】 勝率2.4%、連対率9.5%、複勝率19.0%
武蔵野S 【1-2-0-26】 勝率3.4%、連対率10.3%、複勝率10.3%
JBCレディースクラシック 【1-0-0-6】 勝率14.3%、連対率14.3%、複勝率14.3%
日本テレビ盃 【1-0-0-1】 勝率50.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%
次点でマイルCS南部杯組の2勝、みやこS1勝、武蔵野S1勝と続く。なかでも注目は4年連続連対中のマイルCS南部杯組。2020年・19年・17年に好走したゴールドドリームはいずれの年もマイルCS南部杯からのローテだった。今年の該当馬はインティのみだが、レース過程がゴールドドリームと相似しており、この馬がリピーターとして好走することも警戒すべきだろう。
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また、前走の距離別に成績を分けてみると以下の通り。
1600m 【3-4-1-33】 勝率7.3%、連対率17.1%、複勝率19.5%
1800m 【3-3-4-40】 勝率6.0%、連対率12.0%、複勝率20.0%
2000m 【3-0-1-27】 勝率9.7%、連対率9.7%、複勝率12.9%
2100m 【1-3-1-11】 勝率6.3%、連対率25.0%、複勝率31.3%
最も馬券に絡んでいるのは前走1800mの10回。レース名がジャパンカップダートだった2013年以前はみやこS(京都ダ1800m)が主流ローテだったものの、ここ数年はマイルCS南部杯や武蔵野Sなど前走1600m組の好走が目立っている。
一方、今年のJBCクラシックは金沢ダート2100mでの開催だったが、16年にJBCクラシック(川崎ダ2100m)から参戦したサウンドトゥルーが1着、アウォーディーが2着、13年にJBCクラシック(金沢ダ2100m)から参戦したワンダーアキュートが2着、ホッコータルマエが3着と馬券内に好走しているだけに決して不利な条件ではなさそうだ。
なお、芝からチャンピオンズカップ(ジャパンカップダート含む)に挑戦した馬は過去20年に遡っても馬券内に好走した例が一度もない。また、前走勝利して挑む馬がサンライズホープとメイショウハリオの2頭という難解なレースとなりそうだが、チャンピオンズカップへ向かう過程やそのレース内容などを再度見直す事が的中のヒントとなりそうだ。
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文・SPREAD編集部