■レッドベルアーム
【中間調整】重賞初挑戦だった前走・東京スポーツ杯2歳Sはスタート後に挟まれる不利。その影響か序盤はややムキになってしまい、直線でバランスのいい走りができなかった。それでも大きく崩れず5着を確保したあたり、能力の一端を見せたと言っていい。その後は年明けからの始動を念頭に放牧に出され、12月10日に栗東へ帰厩。12日にCWで14-14、16日に坂路2F13秒7-12秒7(馬なり)とスムーズな動きを見せたことから、復帰戦をシンザン記念に設定して負荷が強められている。23日は課題の折り合い面に難しさを見せ引っ掛かってしまったが、それでも終い1F11秒4(強め)でまとめたあたりはさすが。1月3日のCW追いではさらに速い時計となる、CW5F64秒4(強め)を余力残しでマークした。
◆【シンザン記念2022予想/追い切り診断】独特の調整法で挑む人気馬に「A」評価 厩舎の“集大成”で名伯楽にV届ける
【最終追い切り】中間に強い負荷はしっかり掛かっており、1月6日の最終追いは新コンビを組む川田騎手を背に、芝コースで流す程度の内容。終い1Fだけ伸ばされ、軽快な脚捌きを見せた
【見解】最終追いこそスムーズに折り合えたが、23日の動きからはやはり気性面に危うさを抱える状況と言わざるを得ない。ただしそういう意味ではマイルへの距離短縮は好材料。鞍上の手綱捌き次第では、勝ち負けの競馬になるかもしれない。
総合評価「B」
▼その他追い切り診断
◆【S評価】ラスールを上回る「S」評価 圧巻の動きで「気配は絶好」
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シンザン記念2022予想コラム一覧
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▼データ予想
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◆【データ攻略-前編】「馬券内率75%」の強力データが後押し、名牝2頭に続けるか注目
◆【データ攻略-後編】「血統×戦法」の組み合わせで浮上する穴馬、単勝回収率「661%」で波乱を巻き起こす
▼その他データ傾向
◆【枠順】上位人気馬に“明と暗” 「連対数0」の鬼門にレッドベルアームが入る
◆【血統傾向】単回収値「688」の配合 想定“10人気”以下の穴馬が中京マイルにフィット
◆【脚質傾向】上がり最速馬が好調も、中京マイルで浮上する「上がり3位馬」の好走で波乱
◆【前走ローテ】良血馬ラスールらに黄信号、舞台替わりでも注視すべき「前走左回り」
◆【人気傾向】波乱含みの「クラシック登竜門」 注目は勝率、連対率トップの「2番人気」
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。