21日、札幌競馬場で第58回・札幌記念(GIII、芝2000m)が行われる。
出走予定馬を見てみると、昨年の覇者ソダシを筆頭に、快速馬ジャックドールや、パンサラッサ、昨年12月の香港ヴァーズを勝利するなど海外GI2勝を挙げているグローリーヴェイズや昨年のオークス馬ユーバーレーベンも参戦する。
1番人気は【0.5.3.2】で複勝率は80%を誇るが近10年でいまだ未勝利。これまでゴールドシップやロゴタイプ、モーリスやラヴズオンリーユーなど数々のGI馬が1番人気に支持されていたが勝ち星すら挙げられていない。凱旋門賞へのステップや秋の大舞台へ向けての前哨戦として位置付けられているため、断然の人気でも過度な信頼は禁物。対して2番人気が【5.0.1.4】と最多の5勝をマーク。昨年もオークスで8着に敗れていた3歳牝馬ソダシが2番人気で勝利していた。勝利した5頭のうち牝馬は3頭で、前走で人気を背負ったものの負けてしまった馬が本レースで巻き返していた。今年は前走ドバイシーマクラシックで5着に敗れているユーバーレーベンの巻き返しに注目したい。
また4~6番人気も【4.2.3.21】勝率13.3%、複勝率30.0%とこちらも高水準。一昨年も6番人気ペルシアンナイトが2着に健闘し、2019年にも4番人気のサングレーザーが2着に好走。今年も中穴の馬が馬券には絡んできそうだ。
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今回、札幌記念の「危険な人気馬」として取り上げるのは、昨年の覇者ソダシだ。
■競馬界のアイドルホースソダシ
前走のヴィクトリアマイルでは、発馬が決まり先行4番手の内に収まる。道中もピタリと折り合い、持ったまま4角を回ると直線は徐々に加速し、残り1ハロンから一気の伸びを見せ2着馬に2馬身差をつける完勝劇でGI3勝目を挙げた。函館、札幌の洋芝では3戦3勝をマークしているように適性も抜群。秋のさらなる飛躍に向け、アイドルホースが再び連勝街道を歩めるか注目されるのも当然だろう。
しかし、今回不安材料が2点ある。それは、「前走ヴィクトリアマイル組の不振」と「同型の存在」だ。
まずは「前走ヴィクトリアマイル組の不振」について述べる。前走距離別成績を見てみると、
・前走距離別成績
└前走1600m/【2.2.1.6】
勝率18.2%、複勝率45.5%
└前走1800m/【2.1.0.24】
勝率7.4%、複勝率11.1%
└前走2000m/【3.3.4.52】
勝率4.8%、複勝率16.1%
└前走2200m/【0.2.1.7】
勝率0.0%、複勝率30.0%
└前走2400m/【2.1.1.7】
勝率18.2%、複勝率36.4%
└前走2500m/【1.1.0.8】
勝率10.0%、複勝率20.0%
└前走2600m/【0.0.0.4】
勝率0.0%、複勝率0.0%
└前走3000m/【0.0.0.1】
勝率0.0%、複勝率0.0%
└前走3200m/【0.0.2.2】
勝率0.0%、複勝率50.0%
前走距離別の成績を見てみると、馬券の大半を占めているのが【3.3.4.52】の前走2000m組。しかし出走頭数が多い分、勝率、複勝率はともに低いが、2013年と17年の1着-3着馬が前走2000mだった。今年も警戒は必要だろう。
また、複勝率でトップの成績を残している前走3200m組だが、今年は該当馬がいない。次位は前走1600m組で、内訳を確認すると、安田記念組が【2.2.1.4】、ヴィクトリアマイル組が【0.0.0.2】となっている。今回は前走のヴィクトリアマイルを勝利した昨年の覇者ソダシのみが該当するが、昨年は【2.0.0.1】と抜群の相性を誇るオークス組からの参戦だった。今年は異なるローテーションで出走してくるため、全幅の信頼を置くのは危険というわけだ。
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つぎに「同型の存在」について説明したい。昨年の札幌記念では序盤から逃げて展開を作り、1着でゴール版を駆け抜けたソダシだが、今回は逃げて結果を出しているパンサラッサ、ジャックドールも出走してくる。そこでそれぞれの2000mでのラップタイムを比較してみる。
・ソダシ「札幌記念(1着):札幌芝2000m」
└12.5-10.9-11.5-12.5-12.5-12.4-11.8-11.8-11.7-11.9
前半34秒9→後半35秒4
・パンサラッサ「福島記念(1着):福島芝2000m」
└11.9-10.8-10.9-11.9-11.8-11.9-12.4-12.4-12.1-13.1
前半33秒6→後半37秒6
・ジャックドール「金鯱賞(1着):中京芝2000m」
└12.5-11.0-12.2-11.9-11.7-11.7-11.6-11.0-11.3-12.3
前半35秒7→後半34秒6
このラップ構成からパンサラッサ→ソダシ→ジャックドールの隊列が考えられるが、ソダシはゲート入りを嫌がり、ゲート内でも落ち着かない様子が前走も見られたため想定よりも後ろのポジションをとる可能性もある。
番手でも二段階加速で逃げ馬を捉えられるジャックドールをマークしながらの競馬になるだろうが、一瞬の脚や後傾ラップでも前傾ラップでも好走できるジャックドールの方が上という印象。「勝つか負けるか」のソダシにとっては前を追うも追いつけないジャックドールの存在により掲示板を外してしまう恐れもあるのだ。
以上の不安点から、ここは馬券的な妙味も考え、人気一角のソダシを「消し」とする。今年のメンバー構成と道中のペースをイメージすれば、ジャックドールを中心に、パンサラッサ、レッドガラン、アンティシペイト、グローリーヴェイズら、ある程度のポジションから競馬ができ、ハイペースでも瞬時に反応ができる馬を上位に評価したい。
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文●西舘洸希(SPREAD編集部)


















