■ドゥラドーレス
【中間調整】曾祖母にウインドインハーヘア、大伯父にディープインパクトという良血馬。1番人気に推された毎日杯が3着に終わり日本ダービーは断念となったが、8月に古馬相手の2勝クラス特別・藻岩山特別を快勝し菊花賞出走をほぼ確実にした。その後はノーザンファーム早来での休養、ノーザンファーム天栄での基礎鍛錬を経て10月5日に美浦へ戻っている。7日に坂路15-15、そして10日にウッドでさっそく3F39秒7-1F12秒4(馬なり)を出せたあたり、外厩での調整はかなりのレベルまで進んでいたようだ。1週前追いとなる13日のウッド追いには横山武騎手が騎乗し、2頭を追走。序盤から速いペースを刻み、ラストでも力強い脚を使って最先着を果たしている。
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【最終追い切り】1週前追いで強い負荷を掛けられており、輸送を控える今週のウッド最終追いは比較的楽なペースで。前を行く2頭が大きく先行していたが、これを悠々と追い詰め、直線では内へ。相手2頭が仕掛けられ加速してきたが、これを楽に受け流し応戦。結局余力十分のまま併入とした。
【見解】肉体面や心肺機能は外厩であらかた完成。トレセンでは実戦感覚と操縦性を養い、想定以上に研ぎ澄まされている。1週前ではロックオンした相手を捉えに行く際に少しだけタイムラグがあったが、最終追いではそれが解消。文句なしの状態に仕上がっている。本当に良くなるのは4歳を迎えてからかもしれないが、現状の動きを見るに日本ダービーを諦め休養優先とした効果はやはり大きい。相手は一気に強化となるが、好勝負必至の態勢。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。