【MLB】1イニング2発の吉田正尚、レジェンドのオルティスと肩を並べ「本当に光栄」 同僚も適応力を絶賛

 

【MLB】1イニング2発の吉田正尚、レジェンドのオルティスと肩を並べ「本当に光栄」 同僚も適応力を絶賛
本塁打を放ち祝福を受けた吉田正尚(C)ロイター/USA TODAY Sports

ボストン・レッドソックス吉田正尚が23日(日本時間24日)、敵地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦に「4番・左翼」で先発出場。8回に日本人メジャー選手初となる1イニング2本塁打を放ち、チームの勝利(12-5)に貢献した。吉田は4打数2安打6打点で、打率は.231に上昇した。米複数メディアが試合の様子を伝えている。

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■球団ではオルティス以来4人目

3-4で迎えた8回にドラマが生まれた。レッドソックスは3番ジャスティン・ターナーの本塁打で同点に追い付くと、直後に迎えた吉田の第4打席。カウント1-2からの4球目カーブを捉えると、打球速度108.9マイル(約175.3キロ)、角度21キロの弾丸ライナーで右翼席に飛び込んだ。

さらにレッドソックスの猛攻は続き3点を追加。打者一巡し、2死満塁の場面で吉田に5打席目が回ってきた。右腕ハビー・ゲラに0-2と追い込まれながらも内角スライダーを振り抜き、今度は右翼2階席に運んだ。

米メディアによると、レッドソックスの選手として1イニング2本塁打を記録したのは、2008年8月のテキサス・レンジャーズ戦でデービッド・オルティスが記録して以来、4人目。15年ぶりの快挙を達成し、殿堂入りオルティスらの系譜に名を連ねた吉田は「レジェンドたちと肩を並べることができて本当に光栄」と感慨深げだった。

吉田は第1打席で右犠飛、第2打席は空振り三振、第3打席は一ゴロだった。4打数2安打6打点で、打率は.231に上昇。4試合連続安打となり一時の不調から脱出、調子を上げてきた。

■メカニックやフォームを改造

「打撃コーチとコミュニケーションを取り、メカニックやフォームについてより良いものを見つけ出してくれた」と話し、復活の陰に試行錯誤があったことを明かした吉田。MLB公式サイトは「ボールを見やすくするためにスタンスを少し広げる調整を行い、タイミングも取りやすくなった」と伝えた。

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吉田を見守り続けたアレックス・コーラ監督は「いくつか調整したし、彼はハードヒットするために何が必要かも理解している」とコメントし、「見ていて楽しかった」と笑った。また、同僚のターナーも「吉田の活躍はうれしい。明らかに序盤は苦労していたけど、クオリティの高い打席を続けていたし、実際にこのカード全体を通して素晴らしかった。良い結果を得ることができたのは、彼にとって良いというだけでなくチームにとっても良いことだ」と喜んだ。地元紙『ボストン・グローブ』のピート・アブラハム記者が「吉田は新しいリーグに慣れてきているようだ」とつづったように、侍ジャパンの4番がメジャーに適応し始めたようだ。

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文●SPREAD編集部