29日に天皇賞・秋(GI、東京芝2000m)を含めたWIN5対象レースが行われる。
JRAが指定する5つのレースで1着馬を当てるWIN5は、過去に5億円超えの高額配当を記録したこともある、まさに夢の馬券。先週は的中票数166票、払戻金275万4690円の好配当を記録した。
ここでは対象レースの過去10年データをベースに、WIN5を攻略する。
◆【天皇賞秋2023予想/追い切り診断】ドウデュースを上回る「S」の最高評価 「フルにパフォーマンスを発揮できる」
目次
■ダービー馬の末脚爆発に期待
世界最強馬イクイノックスと同馬に土をつけたドウデュースが激突する秋の中距離王決定戦。これまでの歴代優勝馬を見ても1~5番人気の馬が占めており、6番人気以降が本レースを制したのは2011年のトーセンジョーダン(当時7番人気)まで遡る。また2015年以降は1番人気が6勝、2番人気が1勝、3番人気が1勝と、ほぼ人気通りの決着となっていることから、伏兵の逆転は非常に厳しいレースであると見て良い。
今年のメンバーを見ても、イクイノックスとドウデュースのどちらが勝つのかというところに焦点を絞って差し支えないだろう。
ドウデュースは長期休養明けとなるが、中間の追い切りでは栗東CWコースで好時計を連発。ブランクを感じさせない上々の仕上がりをアピールした。鞍上の武豊騎手もイクイノックス撃破へ手応えを感じている印象で、休み明けの不安はなさそうだ。
2頭の対戦を振り返ると、皐月賞では前が残る馬場状態のなか、ドウデュースは4角14番手から上がり最速の末脚で3着。2着イクイノックスの上がり3Fを0秒8も上回っていた。迎えたダービーではイクイノックスに上がり3F最速の座を譲ったものの、その差はわずか0秒1。瞬発力においてはドウデュースに分があると見た。
イクイノックスが狙う天皇賞秋の連覇は、2019、20年のアーモンドアイと02、03年のシンボリクリスエスのみが達成。秋の盾連覇の難易度の高さがうかがえるデータだ。ドバイシーマクラシックを制したイクイノックスは次走ジャパンCに参戦予定。仮に同レースを勝つと優勝賞金の他に報奨金として約2億6000万円のボーナスが出るということもあり、次を見据えた余力残しの仕上げを想定すると一瞬の隙をつかれる可能性は十分にある。
今年の天皇賞・秋は天皇陛下が観戦される「天覧競馬」となることがJRAから発表され、天皇賞・秋では2012年以来、11年ぶり。このときの優勝馬はエイシンフラッシュだった。
エイシンフラッシュは2010年のダービー制覇後、長らく優勝から遠ざかっていたが、12年の天皇賞・秋で復活。今年も当時のようにダービー馬が天覧競馬を制するドラマもあるだろう。
配当妙味や点数を考慮し、ここはダービー馬の意地にかけドウデュース1点勝負とする。

■WIN2~4は全て2頭で勝負
今回警戒すべきは、WIN4京都11R・カシオペアS。例年大荒れとまでは行かないまでも、3連単が7~8万程度の少波乱は度々起こる。優勝も上位人気馬に集中しているが、1番人気だけが勝ち続けるようなレースでもなく、馬の実力を吟味する必要性があるレースだ。今回はここが山場とみる。
まずWIN1京都10R・古都Sは菊花賞と同じ芝3000mでの施行。ドゥレッツァが先行押し切りを決めたシーンから先行有利と判断し、ホウオウエクレール、ミステリーウェイ、モンテディオ、ワープスピードの4頭を押さえておく。続くWIN2東京10R・ペルセウスSは過去10年で2度の施行にとどまっているが、2戦とも上がり3F最速を記録した馬が勝利。末脚魅力な馬を中心に狙いたい。
WIN3新潟11R・ルミエールオータムDは新潟特有の千直レース。当舞台の実績を持ちつつ先行力の高いシンシティ、トレンディスターの2頭で勝負する。
注目のWIN4京都11R・カシオペアSは京都で開催された2013年から20年までのデータを見ると、1~5番人気で優勝を分けており、実力が反映されやすいが上位5頭は拮抗していると見て良い。脚質傾向を見ると後方一気は厳しく、やや前目にポジションを取れるかがポイントとなりそうだ。今回のメンバーでは前走・ポートアイランドSで4角6番手から上がり2位の末脚で4着と好走したヴァリアメンテと、2走前の小倉日経OP3着、前走・ポートアイランドS2着と調子を上げてきているグラティアスが有力と見た。WIN4はこの2頭で攻略する。
WIN1:ホウオウエクレール、ミステリーウェイ、モンテディオ、ワープスピード
WIN2:アルファマム、ヴァルツァーシャル
WIN3:シンシティ、トレンディスター
WIN4:ヴァリアメンテ、グラティアス
WIN5:ドウデュース
計32点
天皇賞(秋)2023 予想コラム一覧
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枠順・人気・過去10年データなど
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文●塚本元気(SPREAD編集部)