【天皇賞・秋/追い切り診断】打倒・イクイノックスの一角は辛口「B」の低評価 「機敏さや柔らか味で若干物足りなさ」

 

【天皇賞・秋/追い切り診断】打倒・イクイノックスの一角は辛口「B」の低評価 「機敏さや柔らか味で若干物足りなさ」

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■ドウデュース

【中間調整】昨年の日本ダービーで後方から抜け出すと、イクイノックスの猛追もわずかに凌いで第89代日本ダービー馬の座を掴んだ。今年は凱旋門賞挑戦から4カ月ぶりの帰国初戦となる京都記念から始動。海外帰りの久々でどうかと思われた一戦だったが、早めに抜け出し後続を突き放す一方という横綱相撲で完勝を収めている。GIIレベルでは力が違ったと言わんばかりの内容だった。その後はドバイターフでGI2勝目を目指したが、現地での調教後に軽いハ行が認められ陣営は自重。無念の出走取消となった。

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その後は帰国検疫を挟み放牧へ。大きなダメージはないことから、秋は国内で天皇賞・秋→ジャパンC→有馬記念といわゆる王道路線を歩むことが陣営より発表された。9月8日に栗東へ戻り、9月いっぱいはプールと坂路を併用した軽め調整で心肺機能を練り上げる。10月に入ってから負荷を強めていき、コース追いも追加。1週前のCW併せ馬には武豊騎手が跨り、先行2頭を追走。直線入口で取り付いていく際、若干鈍さを感じさせたが、いざギアが入ってからの伸びは豪快そのもので、2頭を置き去りにしての最先着を果たした。

【最終追い切り】1週前のCW3頭併せでほぼ仕上がったと判断されたようで、レース当週は坂路単走で息を整える程度の調整を選択。序盤から活気にあふれる行きっぷりを見せて登坂し、機敏さでやや物足りなさは感じるものの、ラストまで余裕の手応えを保ちながら力強い伸びを披露した。

【見解】1週前、最終追いともにギアが上がってからの踏み込み、迫力などは言うことなし。しかし、やや力が入り過ぎているのが機敏さや柔らか味で若干物足りなさも同居するところだ。最終追いでは前肢を叩きつけるような動きが印象的で、マイル以下が良さそうな雰囲気も感じられた。海外遠征を挟んでの7カ月ぶりと考えれば悪くないが、ここで“ガス”を抜いた次戦以降のほうがいい状態で走れそうだ。

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総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。