【天皇賞・秋/全頭診断】ドウデュースに「5.0.0.0」 人気一角には「0.0.0.15」で“消し”選択も

 

【天皇賞・秋/全頭診断】ドウデュースに「5.0.0.0」 人気一角には「0.0.0.15」で“消し”選択も

今週は東京競馬場で、第168回天皇賞・秋(GI、芝2000m)が行われる。幾多の名馬がしのぎを削ってきた秋の中距離王決定戦。イクイノックス、ドウデュースと昨年の競馬界を牽引した2頭が再び相まみえる一戦だ。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬11頭の全頭診断を行う。

◆【天皇賞秋2023予想/追い切り診断】ドウデュースを上回る「S」の最高評価 「フルにパフォーマンスを発揮できる」

天皇賞・秋2023 出走予定馬全頭診断

・1枠1番 ノースブリッジ

前走オールカマーはAJCC勝利の舞台だったが、掲示板外と能力を発揮できず。昨年11着の条件替わりでの強調材料は乏しい。

・2枠2番 エヒト

GIIの前走オールカマーはフタ桁着順。GIのメンバー相手では分が悪い。

・3枠3番 ドウデュース

昨年のダービー馬がこのレースで復帰。フランス遠征の惨敗や中山で披露したパフォーマンスの印象は良くないが、中山競馬場を除く国内芝レースでは【5.0.0.0】とパーフェクトな成績を残している。9月半ば頃から稽古を積まれているように、休み明けでも状態は問題なし。ピッチ走法で走るタイプだけに縦長の展開より馬群で息をひそめて瞬発力勝負のほうが競馬はしやすいはず。極端なハイペース想定が見込めない点も魅力だ。

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・4枠4番 ダノンベルーガ

昨年のこのレース3着馬。その後もジャパンC5着、ドバイターフ2着と世界の舞台でも大崩れなく走っている馬だ。久々の右回りだった前走札幌記念をどう捉えるかだが、未経験の夏競馬かつ道悪なら参考外と言えるだろう。とはいえこの中間は調教師が辛口な評価に終始。間隔をあけると走る馬だが、約2カ月程度の休み負けかつ夏の道悪を使われたダメージが抜けきっていないのかもしれない。皐月賞・ダービーで先着を許した2頭との比較では分が悪い印象だ。

・5枠5番 ガイアフォース

前走オールカマーは道中の手応え的には悪くなかったが、先行しつつ最後に失速。マイルを使われた春2戦を経て、馬の適性が変わった印象を受けた。2000mへの距離短縮は歓迎も、今年に入り勝ち星から遠ざかる現状。馬券内突入は至難の業か。

・6枠6番 ジャスティンパレス

今年に入り【2.0.1.0】と覚醒を迎えた馬。長距離戦の強さは証明済みだが、芝2200mの前走はムチを落とすアクシデントがありつつ勝ち馬と0秒2差の接戦に持ち込んだ。皐月賞以来の芝2000m替わりで人気の盲点にある印象だが、3走前の阪神大賞典でマークしたラスト5F11秒9-11秒6-11秒4-11秒3-11秒7は破格。同じディープインパクト産駒の長距離砲・フィエールマンが連対をはたした例もあり、侮れない1頭だ。

・6枠7番 イクイノックス

言わずと知れた昨年の年度代表馬。今年に入っても快進撃は止まらず、ドバイシーマクラシック、宝塚記念とそれぞれ異なる舞台でも負けることはなかった。その前走は美浦の坂路が使えず調整過程に狂いが生じたが、今回は美浦坂路で順調に乗り込みを消化。秋の東京芝は【2.0.0.0】の得意条件でもあり、死角らしい死角は見当たらない。

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・7枠8番 ヒシイグアス

過去10年の天皇賞・秋において、7歳以上の成績は【0.0.0.22】。ここを叩いた次走が見直すタイミングか。

・7枠9番 プログノーシス

前走札幌記念で重賞2勝目をマーク。特殊な馬場・展開で他馬が苦戦するなか、荒れ馬場をものともしないパワーを証明した一戦と言えよう。ただ、今回の舞台は自身未経験の東京芝。加えて国内GIも初体験だが、過去10年の天皇賞・秋において、国内GIの出走歴がない馬は【0.0.0.15】。金鯱賞は相手に恵まれた感があり、東京巧者の人気馬との比較で一枚落ちる印象は否めない。

・8枠10番 ジャックドール

昨年のこのレースは4着。パンサラッサの大逃げを後方でやり過ごす戦法をとったが、切れ味勝負で当時の3歳馬に勝つのは難しい注文だった。ベストの戦法が何かは3走前の大阪杯でわかったはず。秋の芝2000mは【3.0.0.1】掲示板外なしの条件で、抜群のデキに映った調教を含めて見直しが必要だろう。

・8枠11番 アドマイヤハダル

強豪相手の毎日王冠4着は大健闘と言える部類だが、当時は2.3着馬がスムーズさを欠く競馬。勝ち馬と0秒1の僅差はその影響が大きく、自身初の斤量58キロも気がかりだ。

天皇賞(秋)2023 予想コラム一覧

馬券攻略ガイド

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追い切り診断

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2023年10月26日 18:02公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。