今週は京都競馬場でエリザベス女王杯(芝2200m)が行われる。ディフェンディング・チャンピオンのブレイディヴェーグ不在は残念だが、17頭が女王の座をかけて集結した。
ここでは、2011年以降の京都で開催された10年データからレガレイラとハーパーにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■3歳馬レガレイラに“馬券内率80%”
2歳時に牡馬混合のGIホープフルSを勝利。牝馬の枠を超え、一躍世代トップの座に躍り出たのがレガレイラだ。皐月賞、ダービーの敗戦を経て臨んだローズSは5着。早くもピークアウトしてしまったのか……そんな声に真っ向から「NO」を突き付ける以下データをご覧いただきたい。
・GI連対歴のある父ハーツクライ系【1.2.1.1】
当舞台と抜群の相性を誇る父ハーツクライ系。昨年は該当馬ルージュエヴァイユが2着と好走していたが、これに“GI連対歴”を掛け合わせることで該当馬5頭中4頭が馬券内の“80%”データが生まれた。混戦ムード漂う今年のメンバーにおいて心強い数字と言えるだろう。
レガレイラについて補足すると、デビューから一度も上がり3F最速を外していない切れ味が最大の武器。その長所を活かすにあたり、差し有利馬場にある今の京都芝は追い風となりそうだ。京都芝外回りを制したスワーヴリチャード×ハービンジャーの配合馬で思い出されるのは菊花賞勝ち馬アーバンシック。同馬にも跨った鞍上のC.ルメール手綱で臨む今回、いままでのうっぷんを晴らす走りが期待できる。
■復活を期するハーパーに“0%データ”の壁
その一方で“0%データ”に立ち向かうのがハーパーだ。昨年はオークス、秋華賞、そしてエリザベス女王杯と連続でGI馬券内。リピーターレースにおいて前年3着の実績は心強いが……当時と今回では状況が異なる。
・7枠の成績【0.0.1.25】
2番人気ノームコア、3番人気ルージュバック、デニムアンドルビーと有力馬がいたにもかかわらず連対馬ゼロの“0%データ”に該当。2枠3番で馬券内に入った昨年との比較で、鬼門の枠を引いてしまったのはマイナス材料だ。
充実したシーズンを過ごした昨年から一転、今年はふるわないハーパー。ブリンカー着用など陣営は復活に試行錯誤しているが、よりによって、という枠順が大きく立ちはだかる。中途半端に△を打つぐらいなら“バッサリ切る”のも手か。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。