ワールドシリーズ連覇を目指すドジャースが、今オフのフリーエージェント(FA)市場で大物投手獲得に成功したようだ。MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者や米メディア『ESPN』のジェフ・パッサン記者によると、サイ・ヤング賞を2度受賞したブレイク・スネル投手が、ドジャースと5年1億8200万ドル(約277億億円)で合意したという。来季は大谷翔平投手や山本由伸投手らとともに先発ローテーションを形成することになりそうだ。
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■インスタにド軍のユニフォームを着て登場
MLB公式サイトは「スネル、ドジャースと5年契約に合意(情報筋)」と題して速報したほか、『ESPN』パッサン記者も自身のX(旧ツイッター)を更新し、「左腕スネルとドジャースが5年1億8200万ドルで合意したと、関係者が私と(同僚の)ホルヘ・カスティーヨ記者に伝えた。ワールドシリーズ覇者のドジャースは、この冬初の9ケタ契約で2度のサイ・ヤング賞受賞者を獲得した」と伝えた。
チームは公式発表を控えているものの、スネル本人がインスタグラムを更新し、ドジャースのユニフォームを着た自身の写真を投稿。このニュースを認める形となった。
今季のスネルは開幕直前の3月にジャイアンツと2年契約で合意。調整不足のままシーズンインした影響もあり、当初は打ち込まれた。6回の先発で防御率9.51を記録し、2回の故障者リスト入りも経験した。
しかし、徐々に復調。8月2日(同3日)のレッズ戦では自身初のノーヒットノーランを達成するなどサイ・ヤング賞投手の実力をいかんなく発揮し始め、結局20先発で5勝3敗、防御率3.12の成績でまとめた。
■「恐ろしいことに補強は終わっていない」
米メディア『ドジャース・ネーション』のノア・カムラス記者は自身のXで、スネルのドジャースタジアムでの成績を紹介。それによると、投球回数は31で防御率は2.03、奪三振は39と伝えた。そして、「これからの5シーズン、彼はこのスタジアムをホームとする」というコメントを添え、期待感をにじませた。
また、米スポーツメディア『The Athletic』のファビアン・アルダヤ記者は「ドジャースとスネルの契約には一部後払いが含まれている」と言及。大谷翔平投手も「10年総額7億ドル」のうち97%を後払いにしているが、スネルもこれに続いたことになり、ドジャースは大物を獲得しつつ、財政面での負担が少ないというスキームを今回も発動させた形だ。
このため、金銭面で余裕のあるドジャースの補強はまだまだ続きそうで、米メディア『Yahoo Sports』のジャック・ベア記者は「恐ろしいのは、ドジャースは(補強を)まだ終えていないということだ。コービン・バーンズ投手とマックス・フリード投手は今や少し高過ぎるかもしれないが、(ドジャースからFAになった)ウォーカー・ビューラー投手やジャック・フラハティ投手との再会はあり得るだろう。そしてもちろん、ロウキ・ササキ(佐々木朗希)が法外に安い金額で彼らに加わる可能性も高まっている」と指摘した。
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