巨人から海外フリーエージェント(FA)権を行使し、オリオールズと1年1300万ドル(約20億円)で合意した菅野智之投手が19日(日本時間20日)、オンラインでの入団会見を行った。MLB公式サイトをはじめ、米複数メディアが伝えている。
◆オリオールズ菅野智之を支える“超有望”な生え抜きたち 強打者ヘンダーソンに正捕手ラッチマン、2世選手ホリデイにも要注目
■「まったく難しい決断ではなかった」
巨人のチームカラーであり、オリオールズのチームカラーでもあるオレンジ色のネクタイを締めて会見に臨んだ菅野。メジャー移籍については「まったく難しい決断ではなかった。日本では、できることはすべてやり切ったと感じている。米国、MLBでプレーすることは私のずっと抱いていた夢だったので、この道を選ぶことにとても興奮している」と喜びを口にした。
さらに「ずっと米国でプレーしたい、米国で投げたいと思っていた。2017年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、米国代表相手にドジャースタジアムで投げる機会を得た。その経験が、いつかメジャーで投げたいという思いをさらに強くさせた」と明かした。
オリオールズを選んだ理由としては「勝つため、投げるため、そして野球のことだけを考えて米国に行く。オリオールズには素晴らしいスタッフがいて、ワールドシリーズで勝つチャンスがあることが要因」とした。
■「ソフトシェルクラブが楽しみ」
メジャーへの適応も求められるが、「今、何かを大きく変えようとは考えていない。自分の投球の選択肢や組み合わせ、コマンドを生かして米国で投げ、その先にどんな結果が待っているのか見たいと思っている」と話し、まずはこれまでの投球スタイルで勝負する意向を示した。
「メジャーで対戦したい打者は?」という質問に対しては、「誰と対戦したいというよりも、オリオールズには素晴らしい捕手の(アドリー)ラッチマンがいるので、バッテリーを組むのが楽しみ」と答え、強肩強打を誇る26歳とのコンビ結成に意欲を見せた。
話題が本拠地ボルチモアという街に移ると、菅野は16日(同17日)に訪れたと明かした。「素晴らしい街だと思った。雰囲気が気に入った。チャールストンというレストランで食事をしたが、おいしかった。夏はソフトシェルクラブ(脱皮直後のカニ)が最高だと聞いているので、また行ってソフトシェルを食べるのが本当に楽しみ」と笑顔を見せた。
ボルチモアは日本人の人口が少ないが「野球で勝負するんだという気持ちしかないので、そこは全然考えていない」とし、あくまで野球そのものでチームを選んだと言い切った。
◆オリオールズ菅野智之を支える“超有望”な生え抜きたち 強打者ヘンダーソンに正捕手ラッチマン、2世選手ホリデイにも要注目
◆オリオールズが菅野智之の心を捉えた理由は……「野球に焦点を当てた会話」とGM振り返る 投手コーチも「意見交換を楽しんだ」
◆菅野智之、現地メディアが太鼓判の35歳右腕の投球術「日本のランキングでもトップ」 先発ローテ3番手に予想「イニングを消化できるはず」