ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr. 内野手が18日(日本時間19日)、全体キャンプ初日に姿を見せ、チームとの契約延長交渉が決裂したと明かした。以前から話し合いを重ね、「キャンプ初日が交渉の最終期限」と表明していたが、結局合意には至らなかった。シーズン中に再交渉を行う予定はなく、今オフにフリーエージェント(FA)市場に出ることが決まった。25歳の大砲がFAとなれば大争奪戦は必至。今後の動向が注目される。
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■「私には私の数字がある」
取材に応じたゲレーロJr.は「彼らには彼らの数字がある。私には私の数字がある」と話し、条件面で最後まで溝が埋まらなかったことを明かした。
前夜17日(同18日)の22時過ぎ、球団から電話で最終提示を受けた。しかし、「求める金額の近いところまで提示されたか」と記者から尋ねられると、「ノー!」と即答。希望金額とは相変わらず差があったと断言した。
一方、ロス・アトキンスGMは「(提示したオファーは)非常に積極的なものだった。我々はあらゆる手段を尽くし、考えやアイデアを伝え、できる限りの金額を提示したと確信している」とし、最善を尽くしたと語った。
交渉が決裂したことで、現時点においてゲレーロJr.は今オフFAとなることが確定。今後については「これはFAでありビジネス。だから、私はあと29球団の意見を聞かなければならないし、彼ら(ブルージェイズ)はライバル球団と競争しなければならない」と話し、門戸は閉ざさないものの、より良い条件を求める姿勢は崩さなかった。
■「ソトの契約は気にせず」
今季に関しては、年俸2850万ドル(約45億円)でブルージェイズと合意している。フアン・ソト外野手、大谷翔平投手に次ぐ歴代3位の金額だが、本人は「ソトの契約と私の決断にはまったく関係ない。その前から自分の価値は分かっていたし、自分の求める金額も把握している」と話し、“ソト超え”を目指しているという噂を否定した。
契約延長交渉が破談したことを受けて、『ESPN』のジェフ・パッサン記者は「情報筋の話によると、トロントは大きな見返りをもたらすゲレーロJr.のトレードを検討する可能性がある。ブルージェイズは今季、彼をラインナップに入れてスタートするが、7月のトレードデッドラインが近づくにつれてトレードを再検討するだろう」と報じた。
また、同記者は長期的な視点で若手・中堅一塁手を確保できていないチームとして、ヤンキースとメッツを挙げた。ソト争奪戦に続き、“NY決戦”の再現となるのか、注目だ。
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