■ステラヴェローチェ
【中間調整】秋初戦として挑んだ前走・神戸新聞杯は後方2番手で脚を溜めると、直線では馬群の中へ誘導され先に抜け出しを図ったレッドジェネシスを目標に長くいい脚を発揮。ゴール手前でレッドジェネシスをねじ伏せ、勝利を収めている。その後は在厩で菊花賞へ調整。10月6日に坂路で2F13秒2-13秒1(馬なり)をマークし、順調な回復ぶりを見せる。14日、CWでの1週前追いには主戦・吉田隼騎手が騎乗し1勝馬と併せ馬。ラストは手応えにお釣りを残しながら豪快に伸び、5馬身突き抜けての先着を果たした。
◆【菊花賞2021予想/追い切りジャッジ】ステラヴェローチェを上回る「S」評価 「勝ち負けを意識できる」
【最終追い切り】1週前で十分過ぎる負荷が掛かっており、レース当週は反応を確認する程度。吉田隼騎手を背に、同じレースに出走するヴェローチェオロを目標として終いだけ重点の坂路併せ馬を行った。ヴェローチェオロの鞍上・幸騎手が道中振り返り、後方からのステラヴェローチェを待ったが、ステラヴェローチェのギアは思ったほど上がらず、結局ヴェローチェオロが先行先着となっている。
【見解】1週前の動きは申し分のないものだったが、最終追いは無理をさせなかったとは言え、待ってもらった相手に届かずの遅れ入線と案外な動きに終わってしまう。中間の攻めは順調で、体調面や脚元には問題なしと思えるが、タフなコンディションで勝ち切った反動なのか精神面でブレ、波があるのかもしれない。万全とは言い難いところだ。
総合評価「B」
◆【菊花賞2021予想/追い切りジャッジ】厩舎流の「長距離馬仕上げ」で菊制覇へ 前走好走馬に「A」評価
◆【菊花賞2021予想/追い切りジャッジ】「A」評価は前走快勝の伏兵馬 「大仕事の可能性は十分にある」
菊花賞2021予想コラム一覧
▼データ予想
◆【データ攻略/前編】オーソクレースに鬼門データ 狙いは馬券内率80%を誇る関西の“刺客”
◆【データ攻略/後編】阪神芝内回りがプラスに働く穴馬、父の得意舞台で波乱を巻き起こす
◆【騎手データ】阪神芝3000mの条件で浮上 “爆穴”の可能性を秘めた「騎手×関西馬」の組み合わせ
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズ・前編】ステラヴェローチェは「△」評価 過去10年で13頭が好走した“買い”条件
◆【穴馬アナライズ・後編】単勝30倍前後の“盲点” 狙いは「春クラシック未出走組」
◆【危険な人気馬】神戸新聞杯組の取捨がポイント 最後の一冠で「買うべきではない」1頭とは
▼その他データ傾向
◆【枠順傾向】ステラヴェローチェの7枠は阪神開催でマイナス材料 注目は最多4勝の「8枠」
◆【脚質傾向】阪神開催はステラヴェローチェにとって不安材料 先行で惨敗の伏兵馬を狙え
◆【前走ローテ】前走・神戸新聞杯組を素直に信頼も、別路線組に勝率100%データ
◆【人気傾向】圧倒的人気馬は好成績も、オッズ混戦なら“大波乱”の様相
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。