前編ではユーバーレーベンとレッドガランの追い風となるデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
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■データが導く2022京都記念の穴馬候補は
<穴候補1 ラーゴム>
しばらくフタ桁着順続きだったが、2走前のアンドロメダSで突然の変わり身。これで軌道に乗ったかと思われたが、前走中日新聞杯は13着……ステイゴールド、オルフェーヴルの血を引いていることに合点がいく掴みどころのない馬だが、今回ご紹介したいのは以下のデータだ。
・小回りコースの成績【2-1-0-1】
この条件で馬券外に敗れたレースは関東圏の皐月賞に限定。阪神芝内回りコースではレッドジェネシスやバスラットレオンといったのちの重賞勝ち馬を撃破していた。得意条件替わりで臨める点を考えたとき、巻き返しの可能性は十分だ。
<穴候補2 タガノディアマンテ>
過去2戦はいずれも4角10番手以下。道中後方待機がこの馬の定位置となっており、テンにいけない脚質は開幕週の阪神芝ではネックだが、以下のデータをご覧いただくとその印象はガラリと変わるはずだ。
・12-2月の成績【1-2-1-3】
レッドガランの項でも取り上げたデータは本馬にも適用することができる。きさらぎ賞、ステイヤーズSとこれまで重賞で挙げた連対はいずれも冬競馬。長期休養明けで臨んだ前走から大幅な上積みが見込める1頭と言えるだろう。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。