前編ではメイケイエールとナムラクレアのデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
◆【スプリンターズステークス2022予想/追い切り診断】前走惜敗の重賞馬に高評価「A」 “王道”な調整で好気配にある
■データが導く2022スプリンターズSの穴馬候補は
<穴候補1 ウインマーベル>
初の古馬混合戦だった前走キーンランドCは2着。勝ち馬の強襲に遭ってしまったものの、能力の一端を示した。GIの今回はさらなるメンバー強化で臨む一戦となるが、同馬を後押しするデータはこちら。
・急坂かつ良馬場芝での成績【2.1.0.0】
馬券内率に換算すると100%。前走は直線平坦コースの札幌だったが、坂を力強く駆け上がるこの馬にとってよりスピードが強調される条件は2歳時の戦績が示すようにミスマッチなのだう。2走前の中京芝1200m戦は斤量57キロを背負っての勝利。舞台替わりで侮れない1頭だ。
◆【スプリンターズステークス2022予想/血統傾向】条件合致で単回収値「437」に合致 想定“10人気”前後の穴馬とは?
<穴候補2 ダイアトニック>
近2走はフタ桁着順が続く馬。7歳を迎えてピークアウトしてしまったのか……そんな印象を抱いてしまうところだが、以下のデータをご覧いただければ評価は一変するはずだ。
・距離短縮ローテの成績【3.1.2.1】
こちらは馬券内率85.7%。3走前の阪急杯は上記ローテでの重賞制覇だった。イン伸び馬場かつ外枠を引いて出遅れた2走前、距離不適の前走は参考外。本レースで5度の連対歴がある岩田康誠を背に大駆けがあっても驚けない。
▼その他、データ予想
◆【データ攻略-前編】メイケイエールとナムラクレアに明暗、勝率“100%”と“ゼロ”データとは
◆【騎手データ】軸は勝負強さ抜群のGIハンター 一発なら条件合致で“馬券圏内率100%”の栗東のホープに期待
スプリンターズS2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
◆【追い切り診断】前走キンキン仕上げで快勝の有力馬に高評価 「きわめて高いレベルで安定」
◆【追い切り診断】メイケイエールを上回る最高評価「S」 「心身ともに研ぎ澄まされている」
◆【追い切り診断】実績上位のGI馬に低評価「B」 さすがの脚力も「反応の鈍さが気になる」
◆【追い切り診断】前走惜敗の重賞馬に高評価「A」 “王道”な調整で好気配にある
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】馬券内で“万馬券”射程の爆穴 「馬場を味方に最後まで粘り込む」
◆【穴馬アナライズVol.2】想定“10人気”前後の盲点 トップクラスの末脚で「一発の可能性あり」
◆【穴馬アナライズVol.3】復調した単勝オッズ“2桁”の刺客 「コース適性の高さは随一」
◆【危険な人気馬】人気一角の重賞馬は“消し”評価 得意のスプリント戦も「ラスト1Fの壁あり」
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】メイケイエールは7枠13番 試練となる好枠は条件合致で勝率“5割”超え
◆【血統傾向】条件合致で単回収値「437」に合致 想定“10人気”前後の穴馬とは?
◆【脚質傾向】2年連続で連対なしも コース特徴が“差し”を後押し
◆【前走ローテ】最多6勝のセントウルS組が中心 注目すべき有力馬とは
◆【動画プレーバック/スプリンターズS2021】3番人気ピクシーナイトが好位から直線で抜け出し3歳馬での14年ぶりとなる勝利でGI初制覇を飾る
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「2022スプリンターズS-全頭分析編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。