26日に中京競馬場で行われる高松宮記念(GI、芝1200m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降の高松宮記念で3着内に入った種牡馬データを集計した下記の血統表をもとに推奨馬2頭を紹介する。ここでは、そのうち1頭を紹介する。
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■スピードの持続力とパワーが活きるコース設定
種牡馬成績をみていくと、過去5年でディープインパクト系種牡馬は述べ11頭出走しているが、2020年2着のグランアレグリアが最高着順と勝ち星を挙げられていない。昨年のメイケイエールも5着に敗れているように得意のコースとは言い難い成績だ。今年も2年連続出走のメイケイエールや重賞3勝馬・ナムラクレアなど、上位人気濃厚な有力馬が出走を予定しているが、今回は割り引きたい。
一方、2019年のセイウンコウセイが12番人気で2着に好走したフォーティナイナー系【1.1.0.6】やロベルト系【0.1.0.2】のような急坂コース向きのパワー豊富な馬の活躍が目立っている。
この傾向は中京芝1200mというコース形態とレース展開が影響しており、スタートしてから大半が下り坂のコース形態で、ワンペースで流れるような「持続型」のレースになりやすい。そして最後の長い直線では急坂を上るタフなコース。特に過去5年で3回の重馬場での開催でパワーが必要ということもあり、今週末も雨の予報で馬場は荒れる可能性が高いだけに、この傾向は続きそうだ。
そこで、スピードの持続力とパワーに富んでいるフォーティナイナー系やロベルト系の出番というわけだ。今回はロベルト系の2頭を推奨馬としてピックアップしたい。
今回はポイントオブエントリー産駒に注目する。
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■ロータスランド
父にマンノウォーS勝ちなど米GI・5勝のポイントオブエントリー、母父にフロリダダービー勝ちなど米GI・2勝馬であり2019年の高松宮記念勝ち馬ミスターメロディの父でもあるスキャットダディがいる血統構成。
2021年の関屋記念を2番手で追走し直線では最内から抜け出して重賞初制覇。その後も2022年の京都牝馬S勝利や同年の高松宮記念で2着に好走するなど重賞実績豊富な本馬。重馬場以上のレースに3戦出走して1勝2着2回と馬券を外しておらず、雨が降って馬場が渋ればチャンスが広がりそうだ。
さらに血統面でも推せるポイントがあり、2018年以降、父ロベルト系の牝馬は、牝馬限定戦を除いた中京の芝コースに出走すると【22.27.18.254】勝率6.9%、複勝率20.9%、単回収値122、複回収値82という成績。
また上記の条件に加えて、前走と同騎手が継続騎乗した場合【8.12.5.59】勝率9.5%、複勝率29.8%、単回収値276、複回収値124と、全ての項目で期待値がアップしてしていることがわかった。
今回の高松宮記念に岩田康誠騎手が継続騎乗できる点はこの点を踏まえても心強い。前走の京都牝馬Sは大外枠に加え、スタートで出遅れる最悪な状況であったが、すぐにラチ沿いに寄せると、直線でもインを突き、上がり最速で3着を確保。インを捌くのが得意な鞍上らしい強気な競馬を見せた。名手が継続して乗ってくれることはこの馬にとってプラスに働きそうで、牡馬混合戦に強い血統データの後押しもありこの馬を推奨したい。
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文●中井達也(SPREAD編集部)