12月17日に阪神競馬場で行われる第75回朝日杯フューチュリティS(GI、芝1600m)のデータを紹介する。
今年は、デイリー杯2歳S勝ちのジャンタルマンタル、東京スポーツ杯2歳S覇者シュトラウス、秋明菊賞を好時計で勝ったダノンマッキンリー、札幌2歳Sに勝利しぶっつけとなるセットアップらが2歳王座に向けて集結。
2014年から現行の阪神開催となり、それまでは中山で行われていた本レース。ここでは過去10年のデータから予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。
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目次
■混戦なら前走条件戦組にチャンス
過去10年、もっとも信頼できるのはサウジアラビアRCの【3.2.1.4】だが、今年は出走なし。続いてベゴニア賞組で、勝ったのはサトノアレスとダノンプラチナ。この2頭は前走も勝利していた。2013年のショウナンワダチもベゴニア賞を制していたがこれは本レースが中山で行われていた年。阪神マイルはスピードと切れが求められるため、東京マイルのベゴニア賞を勝てるような馬は、中山より大箱競馬場でまぎれの少ない舞台である阪神マイルのほうがマッチするのだろう。2014年以降のベゴニア賞勝ち馬は2戦2勝をマークしている。
今年のベゴニア賞はオーサムストロークが勝利。場所問わず走れており、有力候補だ。
・サウジアラビアRC【3.2.1.5】
・ベゴニア賞【2.0.0.3】
・デイリー杯2歳S【1.4.2.18】
・未勝利【1.0.1.12】
・新馬【1.0.1.4】
・オキザリス賞【1.0.0.0】
・アイビーS【1.0.0.3】
・京王杯2歳S【0.2.2.24】
・東京スポ杯2歳S【0.1.0.8】
・からまつ賞【0.1.0.0】
・いちょうS【0.0.1.1】
・萩S【0.0.1.1】
・千両賞【0.0.1.0】
続いてデイリー杯2歳S組で【1.4.2.18】勝率4.0%、複勝率28.0%と出走数は多いが、2018年アドマイヤマーズの1勝のみと心許ない。昨年の2着馬ダノンタッチダウン(2番人気)や、2021年2着のセリフォス(1番人気)もこの組で、人気サイドでも勝ち切れない傾向にある。好走馬のほとんどが前走2着以内で、1着馬は【1.2.1.3】連対率42.9%、複勝率57.1%にアップする。デイリー杯2歳Sで1着だったジャンタルマンタルは勝ち切るかはどうかも軸候補。2着したエンヤラヴフェイスは2、3着なら十分圏内だ。
東京スポーツ杯2歳Sに勝利したシュトラウスもポテンシャルの高さは相当だが、同組は【0.1.0.7】と微妙。前走で勝った馬がいないものの、本馬に関してはそもそも操縦性の悪さをクリアできるか否かが問題だろう。
札幌2歳S組もサンプル数が少なく、【0.0.0.2】の成績。しかし、2014年のブライトエンブレムはここで7着に負けて弥生賞2着、21年のジオグリフは5着に負けて皐月賞馬へ輝いたように、札幌2歳S覇者にとって若干距離が短すぎる雰囲気もある。セットアップは皐月賞向きかもしれない。
■スタミナの裏付けが必要
例年、多くの路線から出走がある本レース。前走重賞組を除くと【6.1.4.69】で、2022年は新馬戦から直行で3着したレイべリング、21年はアイビーSから挑んだドウデュース、荻Sに勝ったダノンスコーピオンが好走。2020年には未勝利戦を勝ったばかりのグレナディアガーズが戴冠を果たした。
このうち、距離延長組が【1.1.1.36】複勝率7.7%で、同距離組の同20.8%、短縮組の同17.6%と比較すると明らかに劣る。急坂のある阪神のGIとなればスタミナも要求されるということだろう。前走マイル以上の馬を狙うのがセオリーだ。ダノンマッキンリーは秋明菊賞を快勝したが、同組も例にもれず【0.0.0.6】と不振。このうち前走勝ち馬は4頭もいた。ここは割り引きが必要か。
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文●SPREAD編集部