アストロズからフリーエージェント(FA)となった菊池雄星投手が25日(日本時間26日)、エンゼルスと3年6300万ドル(約97億円)の契約に電撃合意したと米複数メディアが報じた。
エンゼルスは今季球団史上ワーストとなる99敗を喫し、25年ぶりに地区最下位に低迷。立て直しを図り、ベテラン右腕・カイル・ヘンドリックス投手や、元ア・リーグ本塁打王や元シルバースラッガー賞捕手など積極的な補強を進めている。
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■アストロズ加入後はスライダー比率増
菊池とエンゼルスの契約合意を報じたMLB公式サイトは、「キクチは即座に球団のエースとなり、24年の99敗のシーズン後のエンゼルスを奮い立たせることができるだろう」と報道。3年6300万ドル(約97億円)の契約は、ペリー・ミナシアンGMが就任した2020年オフ以来、最高額だという。
エンゼルスは今オフ、本格的な補強を進めており、カブスの元エースで2桁勝利4度のヘンドリクス、2021年にブレーブスを26年ぶりのワールドシリーズ優勝に導き、ワールドシリーズMVPを受賞した強打者ホルヘ・ソレア外野手、20年にシリルバースラッガー賞を獲得したトラビス・ダーノー捕手らを獲得。投打とも戦力増強に力を入れている。
菊池は今季、ブルージェイズで22試合に登板し、4勝9敗、防御率4.75の成績をマーク。7月末のトレード期限でアストロズに加入してからは10試合で5勝1敗、防御率2.70の活躍で、アストロズの地区4連覇に貢献した。
公式サイトも「アストロズへトレードされてからは、メジャーリーグでのキャリアの中でも最も素晴らしい活躍を見せた」と称賛し、トレード後にスライダーの使用を多くし、フォーシームとのふたつの球種をメインとした組み立てで「劇的に成長した」としている(投球比率はスライダー38.9%、フォーシーム36.6%)。
エンゼルスにとって菊池は、昨季ドジャースに移籍した大谷翔平投手以来の日本人選手。大谷が6年間所属したことで、日本での知名度や人気も高いチームだが、新たに菊池と契約を結んだことで、再び注目が集まることになるだろう。戦力の厚みを増した“新生エンゼルス”の活躍に期待したい。
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