エンゼルスのアンソニー・レンドン内野手が、股関節の手術で今季も長期離脱する見込みだと米複数メディアが一斉に報じた。現在34歳のレンドンは、7年総額2億4500万ドル(約378億円)契約の2年分を残している。
『ジ・アスレチック』のエンゼルス担当サム・ブラム記者は12日(日本時間13日)、「もしエンゼルスとアンソニー・レンドンの関係がここで終わるのなら、それは憂鬱になるほど相応しい結末だ」と題して記事を公開。「もはや修復不可能な関係」と切り捨てた。
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■担当記者からはエンゼルスに同情の声
記事によれば、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMが「時間的な見通しは立てないが、復帰まではしばらくかかるだろう。ここ数週間リハビリがうまくいってなかったので、何人かの医師にも診てもらった」と語ったそう。レンドンは2025年のシーズンを全休する見込みで、回復には6カ月以上かかると同メディアでは報じている。
ブラム記者は、「エンゼルスが毎年のようにどうにか球団の顔にと尽くしてきた選手にとって、あまりにも象徴的な出来事だ。彼を奮い立たせようとし、称賛を送り、時には甘やかしてきた。しかし多くの場合、その努力には何の見返りもなかった。何年にもわたる試練、数多くの欠場、球場外でのトラブル、それに伴う頭痛の連続だった」と、エンゼルスに同情を寄せた。
「もし引退も解雇もなければ、残る選択肢はひとつ。彼が再びプレーすることだ。そして、この物語はもう一度繰り返されることになる」と完全に諦めの境地。エンゼルスはオフシーズンに元有望株のヨアン・モンカダ内野手を獲得するなど、もはや三塁手の定位置はレンドンに用意されていない。今回の長期離脱は、誰もが想定していたのだろう。
レンドンはナショナルズ在籍時の2019年、打率.319、34本塁打、126打点、OPS1.010の大活躍でワールドシリーズ制覇に貢献。鳴り物入りでエンゼルスへ移籍するも、5年間で257試合の出場に留まり、通算打率.242、わずか22本塁打と低迷。年間60試合以上の出場はなく、度重なる故障とトラブルで完全な「不良債権」と化してしまった。
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