前編ではクロノジェネシスとレイパパレの明暗を分けるであろうデータについて取り上げたが、後編ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。
◆【前編・有力馬】クロノジェネシスとレイパパレの明と暗、どちらかに該当する「馬券内0%」のデータとは
■データが導く2021宝塚記念の穴馬候補は?
<穴候補1 キセキ>
昨年、一昨年と連続2着が続くキセキ。「3度目の正直」でグランプリ制覇を虎視眈々と狙う同馬を後押しするデータをご紹介したい。
・叩き3戦目の成績【0-3-0-1】
休み明けで臨んだ2018年宝塚記念こそ馬券圏外に敗れたものの、昨年は叩き3戦目ローテで鮮やかな一変。今年も当時と同じ叩き3戦目での参戦をはたしており、陣営はまだまだ白旗をあげていないはずだ。鞍上には約4年ぶりに同馬に跨るダービージョッキー・福永祐一。不気味な雰囲気を漂わせる1頭と言えよう。
<穴候補2 モズベッロ>
大阪杯で3強に割って入る好走をみせた同馬。ここも人気の盲点が予想されているが、確かなデータは存在する。
・6-8月の成績【1-1-1-0】
梅雨時期に施行される宝塚記念。道悪適性はもちろんのこと、湿度が高くムシムシとした気候への対応力も重要なファクターとなる。暑さを苦にしないモズベッロにとって6月下旬の気候は大歓迎。再度の好走があっても驚けない。
■宝塚記念2021予想コラム一覧
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】巻き返し可能の“盲点”、好走条件ズラリで相手に入れるべき1頭
◆【穴馬アナライズ】素質開花で三強の“一角崩し”、前売り単勝10倍台の伏兵
◆【穴馬アナライズ】モズベッロ、掲示板内率80%の得意コースで軽視禁物
▼データ予想
◆【前編・有力馬】クロノジェネシスとレイパパレの明と暗、どちらかに該当する「馬券内0%」のデータとは
◆【後編・穴馬】データが導くモズベッロ 馬券内率「100%」の買いの条件とは
▼追い切り予想
◆【有力馬】レイパパレは「S」評価 自己ベスト更新「逞しさが格段に向上」
◆【有力馬】クロノジェネシスに辛口「B」評価 「闘争心は万全ではない」
◆【有力馬】クロノジェネシスを上回る「A」評価 「心身のバランスは相当いい」
◆【有力馬】推定7番人気以下の伏兵に「A」評価 「状態は確実に前走以上」
▼その他、データ傾向
◆【馬場情報】阪神は「芝・ダ:良」、芝のクッション値は「9.9」で前年より速い時計決着か
◆【枠順】最多7勝を誇る8枠にはキセキが入る クロノジェネシスの5枠は過去10年未勝利
◆【騎手データ】ルメール騎手は馬券圏内なし 同騎手を明らかに凌ぐ「グランプリの鬼」とは
◆【危険な人気馬】クロノジェネシス、5つの“消し”条件 競馬界の「第7世代」の勢いを支持
◆【適性診断】前年の覇者・クロノジェネシスに警鐘 「今年は“鬼門”のレース上がり35秒台の可能性」
◆【脚質傾向】上がり最速馬は「連対率100%」、レイパパレは全6戦のうち最速は2戦
◆【人気傾向】上位人気信頼も特筆すべきは6番人気、複勝率は驚異の50%
◆【前走ローテ】昨年とは異なるローテを歩んでの参戦、クロノジェネシスに不安データあり
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「宝塚記念」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。