27日に阪神競馬場で行われる第62回・宝塚記念(GI、芝2200m)の過去10年データを紹介する。
デビューから無傷6連勝で大阪杯を制したレイパパレ(牝4歳、栗東・高野厩舎)はすでに凱旋門賞に登録しているように、力のいる馬場を大の得意としている馬。デビューから全6戦全て上がり3位以内に入っているように先行して速い上がりを繰り出す足を持っていて、どのような馬場でも能力を発揮できるのが強みだ。
昨年の覇者クロノジェネシスはファン投票で13万超もの票を集めて1位となり、グランプリ3連覇を狙う。こちらも凱旋門賞に登録しているように力のいる馬場を得意としている馬で国内中長距離路線では負けられないところ。
他にも前走天皇賞・春でも3着に好走し、国内GIで度々馬券内に好走しているカレンブーケドールや、大阪杯で後方から追い込み2着と好走し、こちらも凱旋門賞に登録しているモズベッロ、阪神大賞典で圧倒的一番人気に推されながらも7着と大敗したが前走で復活の兆しが見えた菊花賞2着馬アリストテレスなども虎視眈々と狙っている。
春のグランプリホースを決める一戦はどの馬が勝つのか、注目の一戦となる。
ここでは「人気傾向」を分析していく。
◆【宝塚記念2021/脚質傾向】上がり最速馬は「連対率100%」、レイパパレは全6戦のうち最速は2戦
■6番人気は過去10年「2-1-2-5」の複勝率50.0%
過去10年の上位人気馬を読み解くと、1番人気は【2-3-1-4】で、勝率20.0%、連対率50.0%、複勝率60.0%、2番人気が【2-1-1-6】で、勝率20.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%、3番人気が【2-0-1-7】で、勝率20.0%、連対率20.0%、複勝率30.0%と上位人気馬は好走傾向にある。
しかし過去10年の3連単の最低配当は1万1550円となっているように、1~3人気の人気馬同士の決着は例がなく、15年のレースでは三連覇の期待がかかっていた圧倒的1人気のゴールドシップが「世紀の大出遅れ」で15着に敗れ3連単52万8510円の配当となるなど、基本的には荒れるレースとなっている。
また、特筆すべきなのは6番人気の成績で【2-1-2-5】の勝率20.0%、連対率30.0%、複勝率50.0%で単勝回収値は「278」、複勝回収値も「157」と2~5人気よりも好成績を収めており、過去にはアーネストリー、ショウナンマイティ、ラブリーデイ、スワーヴリチャード、キセキが6番人気で好走している。
今年は有力馬の回避などにより、「2強」のオッズとなりそうだが過去10年の人気傾向からも6番人気の馬に注目することが馬券攻略のヒントとなりそうだ。
■宝塚記念2021予想コラム一覧
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】巻き返し可能の“盲点”、好走条件ズラリで相手に入れるべき1頭
◆【穴馬アナライズ】素質開花で三強の“一角崩し”、前売り単勝10倍台の伏兵
◆【穴馬アナライズ】モズベッロ、掲示板内率80%の得意コースで軽視禁物
▼データ予想
◆【前編・有力馬】クロノジェネシスとレイパパレの明と暗、どちらかに該当する「馬券内0%」のデータとは
◆【後編・穴馬】データが導くモズベッロ 馬券内率「100%」の買いの条件とは
▼追い切り予想
◆【有力馬】レイパパレは「S」評価 自己ベスト更新「逞しさが格段に向上」
◆【有力馬】クロノジェネシスに辛口「B」評価 「闘争心は万全ではない」
◆【有力馬】クロノジェネシスを上回る「A」評価 「心身のバランスは相当いい」
◆【有力馬】推定7番人気以下の伏兵に「A」評価 「状態は確実に前走以上」
▼その他、データ傾向
◆【馬場情報】阪神は「芝・ダ:良」、芝のクッション値は「9.9」で前年より速い時計決着か
◆【枠順】最多7勝を誇る8枠にはキセキが入る クロノジェネシスの5枠は過去10年未勝利
◆【騎手データ】ルメール騎手は馬券圏内なし 同騎手を明らかに凌ぐ「グランプリの鬼」とは
◆【危険な人気馬】クロノジェネシス、5つの“消し”条件 競馬界の「第7世代」の勢いを支持
◆【適性診断】前年の覇者・クロノジェネシスに警鐘 「今年は“鬼門”のレース上がり35秒台の可能性」
◆【脚質傾向】上がり最速馬は「連対率100%」、レイパパレは全6戦のうち最速は2戦
◆【人気傾向】上位人気信頼も特筆すべきは6番人気、複勝率は驚異の50%
◆【前走ローテ】昨年とは異なるローテを歩んでの参戦、クロノジェネシスに不安データあり
文・SPREAD編集部