■ユニコーンライオン
【中間調整】準オープン勝ちから中2週で臨んだ前走・鳴尾記念を逃げ切り、重賞初制覇を果たした。余勢を駆って、一昨年、菊花賞以来のGI挑戦に臨む。レース間隔はまた中2週と詰まっており、先週金曜日に坂路で流されたのが中間の初時計。若干ズブさを感じさせたが、ギアが入ってからは力強い伸びを披露できていた。
【宝塚記念2021/追い切りジャッジ】クロノジェネシスに辛口「B」評価 「闘争心は万全ではない」
【最終追い切り】坂井瑠星騎手を背に栗東坂路で併せ馬。ラストで目一杯追われると豪快に抜け出し、1馬身先着を果たした。手応えこそ見劣っていたが、相手は稽古駆けするオープン馬なので問題はない。鞍上坂井騎手が“ここまで負荷を掛けていいんだ”と判断した体調面、状態面への信頼ぶりを高く評価したいところだ。
【見解】8カ月半の休み明けからここまでタイトに使われ3戦消化。そして今回また中2週での臨戦だが、大型馬なだけに使い減りはそこまで心配しなくていいだろう。実際、動きや体の張りは申し分ない。状態は確実に前走以上で、人馬の絆の深まりも好材料と言える。
総合評価「A」
■宝塚記念2021予想コラム一覧
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】巻き返し可能の“盲点”、好走条件ズラリで相手に入れるべき1頭
◆【穴馬アナライズ】素質開花で三強の“一角崩し”、前売り単勝10倍台の伏兵
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▼データ予想
◆【前編・有力馬】クロノジェネシスとレイパパレの明と暗、どちらかに該当する「馬券内0%」のデータとは
◆【後編・穴馬】データが導くモズベッロ 馬券内率「100%」の買いの条件とは
▼追い切り予想
◆【有力馬】レイパパレは「S」評価 自己ベスト更新「逞しさが格段に向上」
◆【有力馬】クロノジェネシスに辛口「B」評価 「闘争心は万全ではない」
◆【有力馬】クロノジェネシスを上回る「A」評価 「心身のバランスは相当いい」
◆【有力馬】推定7番人気以下の伏兵に「A」評価 「状態は確実に前走以上」
▼その他、データ傾向
◆【馬場情報】阪神は「芝・ダ:良」、芝のクッション値は「9.9」で前年より速い時計決着か
◆【枠順】最多7勝を誇る8枠にはキセキが入る クロノジェネシスの5枠は過去10年未勝利
◆【騎手データ】ルメール騎手は馬券圏内なし 同騎手を明らかに凌ぐ「グランプリの鬼」とは
◆【危険な人気馬】クロノジェネシス、5つの“消し”条件 競馬界の「第7世代」の勢いを支持
◆【適性診断】前年の覇者・クロノジェネシスに警鐘 「今年は“鬼門”のレース上がり35秒台の可能性」
◆【脚質傾向】上がり最速馬は「連対率100%」、レイパパレは全6戦のうち最速は2戦
◆【人気傾向】上位人気信頼も特筆すべきは6番人気、複勝率は驚異の50%
◆【前走ローテ】昨年とは異なるローテを歩んでの参戦、クロノジェネシスに不安データあり
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。