前編ではレッドルゼルとカフェファラオのマイナスとなるデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
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■データが導く2022フェブラリーSの穴馬候補は
<穴候補1 ソリストサンダー>
かしわ記念2着、南部杯3着など地方交流重賞GIで実績を積み重ねたが、今回は昨年8着に敗れたレース。中央ダートGIでの適性を疑う声を跳ねのけるべく、データ面の好材料をご紹介したい。
・ダート1600m成績【1-3-1-1】
・前走から中2週の成績【3-2-0-1】
出走に向けた賞金加算が求められた昨年は1月小倉のオープン特別から参戦。結果的に厳しいローテーションになってしまった印象だが、今年は休み明け2戦目と余裕を持ったローテーションで臨めるメリットがある。現時点で週末の東京は稍重以上の脚抜きの良い馬場コンディション予想。昨年馬券内を確保した4戦中3戦が渋った馬場というこの馬にとって願ってもない条件と言えよう。
<穴候補2 エアスピネル>
昨年のこのレース2着馬。ダートに転じて新味を発揮し、高齢馬ながら名だたるダートの一線級と互角の戦いを繰り広げてきた古豪にも後押しとなるデータは存在する。
・距離短縮時の成績【2-3-1-0】
・M.デムーロ×東京ダート1600m重賞×道悪馬場【2-3-0-1】
いずれのデータでも高い馬券内率。特に距離短縮ローテはこの馬の十八番と言えるもので、芝時代を含めて馬券内率100%と強力なデータだ。今週末の東京ダートは雨の影響で稍重以上の渋った馬場コンディションが濃厚。その条件にめっぽう強い鞍上M.デムーロが手綱を握る点も心強い。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。