【ヴィクトリアM/穴ライズ】想定“40倍”前後の伏兵 安定した取り口で「馬券圏内」に

 

【ヴィクトリアM/穴ライズ】想定“40倍”前後の伏兵 安定した取り口で「馬券圏内」に

過去10年、ヴィクトリアマイルでの1番人気馬の成績は【3-2-0-5】で、2番人気、3番人気馬による勝利はない。その一方で4~6番人気が4勝を挙げ、7~9番人気が2勝、11番人気が1勝。全体的に伏兵馬の好走が多く見られるレースだ。ストレイトガールが勝利した2015年は5番人気、12番人気、18番人気による決着で3連単2070万5810円を記録。これはJRA3連単の払戻金ランキングで6位となっている。

ヴィクトリアマイルがこれだけ荒れる理由として、1600mという距離が考えられる。2200mで行われる下半期唯一の古馬牝馬GIエリザベス女王杯では、出走馬は中距離を使ってきた馬が大多数を占めるが、ヴィクトリアマイルはスプリント路線組と中距離路線組が激突する。このようなローテーションの多様化が力関係のジャッジを難解にし、その結果、馬券が荒れるという図式が成り立つわけだ。

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【ヴィクトリアM/穴ライズ】馬券内で“万馬券”射程の爆穴 絶好のパートナーで「大番狂わせ」を狙う

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過去10年でフタ桁人気馬は【1-4-2-79】と7頭が馬券に絡んでおり、今回はその馬たちの前走に着目する。7頭のうち3頭が阪神牝馬Sからの臨戦だったが、14年のヴィルシーナは5番人気11着、13年のホエールキャプチャは6番人気14着と、2頭が人気を裏切る走り。一方、阪神牝馬S以外の4頭の前走は全馬が牝馬限定GIIIで、ランブリングアレーが中山牝馬Sで7番人気1着、デンコウアンジュが福島牝馬Sで8番人気4着、ケイアイエレガントが京都牝馬Sで9番人気1着、ミナレットが福島牝馬Sで14番人気5着と、人気以上の好走をしてから本番に臨んでいた。

前者に関して、過去10年のヴィクトリアマイルでは前走阪神牝馬S組の出走が最も多く、そこで人気を下回っているようでは本番で軽視される傾向があるということか。ただし、番組表的に阪神牝馬Sが久々という馬も多くおり、ヴィクトリアマイルでの巻き返しを見るとこの一戦だけで見限るのは早計と言える。また、牝馬限定GIII組は出走馬のレベルが低いと判断されるケースが多く、好走していても人気になりづらい。この2パターンがヴィクトリアマイルにおける「穴馬」発掘のヒントとなる。

■デゼル

今年初戦となった愛知杯で3着すると、前走の阪神牝馬Sでは2番人気3着。内をすくった勝ち馬のメイショウミモザ、前々で楽な競馬をしていたアンドヴァラナウトに先着は許したが、安定した取り口で重賞で連続3着している。

去年のこのレースでは8着に敗れているが、テンションがやや高く本来の走りではなかった上に、2着馬とは0秒2差と着順ほど負けていない。さらに東京コースはリステッドのスイートピーSや3勝クラスの初音Sで勝利しており、昨年の阪神牝馬Sを勝利しているようにこのくらいの距離も守備範囲。人気ほど上位との差はない。

このレースはディープインパクト産駒が強く、昨年は上位3位を独占していたほか、毎年のように馬券圏内に入っている。今年同産駒はデゼルをはじめ、わずか4頭のみ。この馬にも十分チャンスはあると見た。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。