■レイパパレ
【中間調整】前走のヴィクトリアマイルでは1番人気を裏切る12着大敗に終わったが、マイルGIで出負けし、そこから位置取りを挽回するのに相当消耗する不利があったようだ。久々だったワンターンの競馬にも戸惑いがあったのかもしれない。今回はそこから5カ月の休養を挟んで仕切り直しの一戦となる。9月15日に栗東へ戻り、19日に坂路ラスト2F13秒5-12秒9(馬なり)を出したのが初時計。以降、いつも通り坂路オンリーで乗り込まれ、時計を順調に縮めている。1週前追いも坂路単走。全体時計は平凡だったがある程度の前向きさがあり、ギアチェンジもまずまずスムーズだった。
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【最終追い切り】最終追いもこれまで同様、坂路単走で終い重点の内容。ラストでは鞍上が懸命に仕掛けたものの、あと1枚ギアが上がらなかった印象で手応えほどの伸びはなかった。
【見解】これまでは坂路最終追いでもう少し出していく傾向があったが、今回は緩めの入りで4F54秒1(強め)とやや拍子抜けな数字。それでいてそこまで脚は残っておらず、ラスト2F12秒9-12秒9と加速しきれなかった。気持ちがまだ乗り切っていないような雰囲気。前走の大敗はゲートで躓いたこともあったが、そもそも春3戦目で消耗度が大きかったことも陣営は理由に挙げていた。秋初戦となる今回は稽古+実戦をいかに少ない消耗でクリアするか、を主眼と捉えているフシも。人気ほどの信頼は置きづらい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。