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【チャンピオンズC/騎手データ】条件合致で複勝率7割超 一発を託すだけの価値がある名手とは

【チャンピオンズC/騎手データ】条件合致で複勝率7割超 一発を託すだけの価値がある名手とは

4日は中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI、ダ1800m)が行われます。2014年以降は国内のダートチャンピオン決定戦として開催されるようになりました。

今回は中京で開催された2014年以降の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。

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■連対率では判断しづらい

今年のチャンピオンズカップに騎乗する騎手の中で、2014年以降で騎乗経験があるのは11騎手。各騎手のデータは次の通りです。

[2014年以降]チャンピオンズCの騎手別成績

先週のジャパンカップもそうでしたが、簡単には好走できるGIではないようで、11騎手の中で最多7回の騎乗がある武豊騎手の連対率は14.3%。また、昨年の優勝騎手である松山弘平騎手も10%台と連対率は強調できる数値はありません。

川田将雅騎手、C.ルメール騎手の連対率は悪くありませんが、人気と比べると大きな着順の落ち込みが見られます。

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そのため今回は「連対率」からレンジを広げ3着数も含まれる「複勝率」をジャパンカップ時のコラムと同様に重視。さらに「平均着順と人気の差」にも注目し4騎手を見ていきます。

■テーオーケインズ騎乗松山弘平騎手のジャッジは

まずは松山弘平騎手のデータを見ていきましょう。同騎手はデアリングタクトで大活躍するまでGIで人気馬に騎乗する機会がかなり少なく、チャンピオンズカップでもほぼフタ桁人気馬に跨ってきました。

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ただし、過去6回の騎乗中5回で人気以上の着順に導けている点は注目に値しますね。2017年は12番人気のミツバで掲示板まであと一歩に迫る6着に好走と人気薄でも怖い騎手です。

連対率の低さ、さらに単勝回収率(55%)と複勝回収率(23%)の低さと表面上の数値は気になりますが、これは前述したようにフタ桁人気馬に跨がり続けてきたため。マイナスに考える必要はありません。

同騎手は昨年の優勝馬テーオーケインズ(牡5、栗東・高柳大輔厩舎)に今年も騎乗予定。おそらく当日は単勝オッズ1倍台となりそうですが「平均着順と人気の差」という観点から嫌う必要はないと判断します。買うなら勿論「アタマ」です。

■武豊騎手の一発に警戒

続いて勝鞍こそゼロながら複勝率42.9%で激走傾向のある武豊騎手について見ていきましょう。

2015年コパノリッキー(1人気7着)、2016年アウォーディー(1人気2着)のように取りこぼしてしまったレースも見られますが、2020年は10番人気のインティで3着に健闘。さらに昨年も9番人気のインティで3着とタイム差なしの4着に好走しています。インティの頑張りと言えばそれまでなのですが、近2年の穴っぷりは見逃せません。

また、注目は騎乗馬の年齢で【武豊騎手】×【6歳以下】の組み合わせは【0.1.2.1】で連対率25%、複勝率75%と数値が大きく上昇。

そして今年のチャピオンズカップで武豊騎手が跨るのが前日16時時点で4番人気の3歳馬ノットゥルノ(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)。4番人気でも単勝オッズは12.2倍つきますので、一発を託すだけの価値がありそうです。

■C.ルメール騎手と川田将雅騎手は人気次第

最後に人気馬に跨る機会が多かったC.ルメール騎手と川田将雅騎手について見ていきましょう。

2015年のノンコノユメ(3人気2着)、2019年のゴールドドリーム(1人気2着)と2度の連対があるC.ルメール騎手ですが、2016年のコパノリッキー(3人気13着)、2021年のカフェファラオ(4人気11着)の結果が影響し人気と比べるとどうしても着順の落ち込みが見られます。当日3番人気以内であれば【0.2.0.2】連対率50%となるため、当日の人気次第でしょうか。

川田将雅騎手は2019年のクリソベリル(2人気)を勝利に導きました。その一方で、2020年は断然の1番人気となったクリソベリルで4着に敗れていて、評価が難しい騎手です。3鞍とサンプル数が限られるためその3鞍で判断するとC.ルメール騎手と同様に当日の人気次第となりそうです。

なお、C.ルメール騎手は前日16時時点8番人気のオーヴェルニュ(牡6、栗東・西村真幸厩舎)、川田将雅騎手は前日16時時点7番人気のシャマル(牡4、栗東・松下武士厩舎)に騎乗予定。この人気が当日まで続くようなら静観が妥当かもしれません。

以上、チャンピオンズカップの気になる騎手データでした。データ注目騎手として3歳馬ノットゥルノに跨るレジェンド・武豊騎手を推奨します。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。


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