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【阪神JF/危険な人気馬】世代屈指の切れ者は“消し” 「同じ歴史を繰り返す」

【阪神JF/危険な人気馬】世代屈指の切れ者は“消し” 「同じ歴史を繰り返す」

今年の第74回阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)は、前哨戦のアルテミスSを制したラヴェルや、同じく前哨戦のファンタジーS覇者リバーラに加え、札幌2歳Sを制したドゥーラ、新潟2歳S覇者キタウイング、函館2歳Sを制したブトンドールなど、重賞勝ち馬が5頭も顔を揃える、豪華な2歳女王決定戦だ。

加えて、オープン勝ちの実績があるウンブライルモリアーナなども人気を集めそうな様相。そんな中、アルテミスS2着のリバティアイランドが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■アルテミスSのパフォーマンスが本番に結びつかないワケ

過去10年、阪神ジュベナイルFの最も重要なステップレースとなっているのがアルテミスS。戦績は【4.3.3.23】で、最も多くの勝ち馬を輩出、連対率、複勝率も極めて優秀だ。今年はラヴェル(1着)、リバティアイランド(2着)、ミシシッピテソーロ(9着)が参戦予定(アリスヴェリテ・マラキナイアは抽選対象)。その中で、勝ち馬のラヴェルとともに、リバティアイランドにも注目が集まっている。

リバティアイランドは7月の新潟のデビュー戦で、JRA史上最速タイとなる上がり3F31秒4を計時して快勝する圧巻のパフォーマンスを披露。アルテミスSでは、直線で進路をふさがれ、かなり追い出しを待たされるロスがありながら、勝ち馬に次ぐ上がり3F33秒3の豪脚を見せて、0秒1差の2着に入線。スムーズだったら、というレース内容だった。

キャリア2戦で見せたパフォーマンスは、同世代ではトップクラス。豪華なメンバーが揃ったここでも、上位に食い込む力は持ち合わせているだろう。しかし、この数字だけに惑わされると、痛い目に合うかもしれない。

その前走アルテミスSは、前半4F47秒8、後半4Fが46秒0と、極端なスローペース。上がり3Fの1F毎のラップはすべて11秒台と、直線だけのレースだった。逃げた3着のアリスヴェリテが33秒9で、本来なら楽に逃げ切れるところを、上位2頭が上回ったのだから、相当力があることは証明済みなのだが、これが本番へ即結びつくとは限らない。

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過去10年の阪神ジュベナイルFにおいて、前後半4Fの平均タイムは、46秒64-47秒26と前傾姿勢の傾向。前半が遅かった年は2017年、20年の2回しかなく、そのうち前後半で一番差があった17年でも、47秒7-46秒6でマイナス1秒1。これまでの傾向から、前半はミドル~ハイペースで進み、レースの流れに乗れることが必要、かつ、後半も瞬発力は必要で、しっかりと脚を伸ばせるようなタイプの馬でないと、2歳女王には輝けないのだ。

毎年のように、アルテミスS組から阪神ジュベナイルFで上位に絡んでくるが、今年のように、超スローペースでアルテミスSが決着→本番のパターンは以下の通り。

16年 リスグラシュー アルテミスS(48秒8-46秒7)1着→阪神JF(46秒7-47秒3)2着
19年 リアアメリア アルテミスS(48秒4-45秒9)1着→阪神JF(45秒5-47秒2)6着
20年 ソダシ アルテミスS(48秒6-46秒3)1着→阪神JF(46秒8-46秒3)1着

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16年リスグラシューは、未勝利戦とはいえ阪神コースを経験済み、20年ソダシは、すでに札幌2歳Sを制しており、ともにスローペースの上がり勝負だけのレースしか経験していなかったわけではない。

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一方、19年リアアメリアは、新馬戦1着→アルテミスS1着と、極端なスローからの上がり勝負で勝ち上がり、キャリア3戦目で阪神ジュベナイルFに駒を進め、1番人気に支持されながら、速いペースへの対応ができず、後方からレースを進めたものの、追い上げ及ばず6着に敗れている。

このリアアメリア、川田将雅騎手・中内田充正厩舎のコンビだったわけだが、リバティアイランドも新馬戦1着→アルテミスS2着のキャリア2戦で川田将雅騎手・中内田充正厩舎のコンビ…。ほぼ同様のローテで、今回も人気を集めそうな雰囲気だが、歴史は繰り返す、とはならないだろうか。上がりのパフォーマンスだけにとらわれてしまうのは禁物。ここは思い切って「消し」でいきたい。

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文●SPREAD編集部


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