■ハーパー
【中間調整】母はアルゼンチンの2歳GI勝ち馬。全兄にここまで中央3勝のダノンセレスタ、半姉に昨年のJBCレディスクラシックを制したヴァレーデラルナがいるという血筋だ。昨年11月、阪神芝2000mのデビュー戦ではコーナーで大きく膨れるロスによりクビ差の2着。そこから中2週、阪神芝マイル戦の未勝利戦は危なげなく運び、1番人気に応えて初勝利を挙げている。そこから中7週で挑んだクイーンCは初の東上戦とあって6番人気という評価に留まり、本番では序盤動きずらい場面がありながら、最後はいい勝負根性を発揮し接戦をモノにした。その後、目立った反動がないことから桜花賞へ行きが決定。ノーザンファームしがらきでの放牧を挟み、3月14日に栗東へ帰厩している。17日に坂路14-14を出したのが初時計。22日にはやや重苦しさはあったものの、坂路2F13秒3-12秒4とまずまずの伸びを示している。30日の1週前追いにはC.ルメール騎手が騎乗。3頭併せの最内に入るも外2頭の加速にスッと対応できず、ようやくギアが入るもそれぞれに遅れ入線に終わっていた。それでも1F11秒0(強め)と伸び自体は上々。
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【最終追い切り】レース当週はCWで外先導の併せ馬。後方からの古馬3勝クラスを迎え撃つも、並ばれてからのギアチェンジにやや手間取る。加速してからも頭が高くなったが、それでも伸びそのものはしっかりしており、最後はクビほどの先着を果たした。
【見解】前走で減った体は戻っており、一定の休養効果は感じられる。ギアが入ってからの伸びもさすがの迫力だが、やはり反応面でまだ物足りない。前走はレース当週に坂路でサラッと流せばよい程度まで仕上がっていたが、今回は直前までCWで負荷を掛けざるを得なかったあたりも気になるところ。体を減らして接戦を制することになった前走の反動からまだ回復期にあるのかもしれず、脚質的にも阪神よりは東京というタイプなだけに“メイチはオークス”ということなのかも。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。