■ファントムシーフ
【中間調整】例年同様今年もハイレベルなメンバー構成だった共同通信杯を快勝。ゆえに前走の皐月賞では1番人気に支持されたが、勝ち馬に0秒5差の3着までだった。ただし向こう正面で落鉄があり、跳びの大きな馬にとって当時の緩い中山馬場もキツかったはず。情状酌量の余地がある敗戦だった。
◆【日本ダービー2023予想/追い切り診断】打倒ソールオリエンスの一角に辛口「B」 「気迫や反応が物足りない」
その後はダービー進出に向けてチャンピオンヒルズへ短期放牧に出され、4月26日に栗東へ帰厩。じっくりとケアを施され5月4日にCWで5F68秒8(馬なり)と上々の初時計をマークした。2週前追いから新コンビを組む武豊騎手とのコンタクトを開始。1週前追いとなる17日のCW併せ馬にも同騎手が騎乗し、豪快に伸びて古馬オープン2頭を置き去りにした。
【最終追い切り】レース当週は武豊騎手との意思疎通を深めることに主眼を置いたような軽めの内容に留まる。CWで序盤はしっかり折り合って進み、直線で古馬オープン・ソリタリオに取り付くと、これをアオるようにして最後はクビほど抜け出して先着を果たした。
【見解】皐月賞の1週前追いで遅れ入線に終わるなど、稽古でムラがあるタイプ。しかしこの中間は気持ちがしっかり乗っているのか、はたまた鞍上との意思疎通が抜群なのか水準を大きく超える動きを連発。順調さでは前走時を大きく上回っている。皐月賞の鬱憤を晴らす走りに期待できそう。
総合評価「A」
◆【日本ダービー2023予想/穴馬アナライズVol.1】単勝“10人気”前後の刺客 「三重苦だった前走からガラリ一変」
▼その他、追い切り診断
◆【追い切り診断】ソールオリエンスを上回る「S」の最高評価 「逆転戴冠の可能性は十分」
◆【追い切り診断】打倒ソールオリエンスの一角に辛口「B」 「気迫や反応が物足りない」
◆【追い切り診断】スキルヴィングを上回る「A」の高評価 「状態維持で結果はついてくる」
日本ダービー(東京優駿)2023予想コラム一覧
▼騎手データ
◆【騎手データ】ソールオリエンス・横山武は“相手”評価 「連対率100%」で上回る堅軸に注目
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】単勝“10人気”前後の刺客 「三重苦だった前走からガラリ一変」
◆【穴馬アナライズVol.2】想定オッズ“50倍”以上の盲点 「高配当の使者となる資格十分」
◆【穴馬アナライズVol.3】前日“12人気”前後の爆穴 「フロック視は禁物、押さえたい1頭」
◆【危険な人気馬】巻き返し狙う重賞馬は“消し” 「2つの不安要素」で妙味を感じない
▼データ攻略
◆【データ攻略】人気一角に「2.2.1.0」 “次元を超えた馬”にGI6勝の名馬がフラッシュバック
◆【データ攻略】「3.1.0.1」で打倒ソールオリエンスへ 信頼度上昇の“名手”がGI初勝利に導く
◆【データ攻略】連勝も人気落ちの伏兵に妙味 最強コンビの「5.2.0.3」が不利を吹き飛ばす
◆【データ攻略】想定“10人気”以下に「連対率100%」 積極策で巻き返しても不思議はない
◆【WIN5予想】メインは“前走リベンジ”狙いで一点突破 東京10Rは想定“2桁”人気も候補
▼血統傾向
◆【血統傾向】連勝中の上がり馬に驚異の単勝回収値「1140」 クラシックディスタンスも問題なし
◆【血統傾向】東京適性の高い“2桁”オッズに食指 単回収値「116」も条件好転で上昇の予感
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ソールオリエンスの3枠5番は名馬への“試練” 波乱演出の好枠に伏兵が入る
◆【前走ローテ】ソールオリエンスの二冠に警鐘 無敗の皐月賞馬は“3の1”で勝率33.3%
◆【脚質傾向】近年は“上がり最速”がトレンドも、単勝回収値「314」の大穴候補に警戒
◆【人気傾向】3着は穴候補の好走に警戒も 連対は5人気以上を信頼
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。