今週は札幌競馬場でキーンランドC(GIII、芝1200m)が行われます。このレースはサマースプリントシリーズの第5戦に位置づけられ、秋のスプリンターズSに向けた前哨戦としても重要な役割を担う一戦だ。
◆【キーンランドC2023予想/血統傾向】重賞初制覇の可能性 条件合致で【5.5.1.11】の本領発揮へ
ここでは騎手、調教師、性別、コース、血統など、さまざまなファクターの中からを3つのデータを組み合わせた「トリプルデータ」で攻略する。今回は「調教師×馬体重×コース」のトリプルデータから浮上したキミワクイーンを取り上げる。
■キミワクイーン
キーンランドCが行われる札幌芝1200mはコーナーが緩く、平坦なコースのためスピードに乗りやすいコース。
そうした観点でキーンランドCの出走馬を分析する中で、「調教師」×「小型馬」×「札幌芝1200m」という要素の組み合わせにおいて、アタマの期待値が高いキミワクイーンが浮上した。
「奥村武厩舎」×「479キロ以下」×「札幌芝1200m」
・2018年以降【4.0.1.2】
・勝率57.1%、複勝率71.4%
・単勝回収率314%、複勝回収率127%
上記の通り、奥村武厩舎に所属する479キロ以下の小型馬は札幌芝1200mと相性抜群。2019年にアメージングサンが未勝利戦を勝ち上がったことを皮切りに、ショウナンラスボスが8番人気の低評価を覆してHBC賞を制するなど、勝率が50%を超える好成績を収めているのだ。
また、この勝利した4頭のうち、3頭は上がり最速をマークしているように、奥村武厩舎はスピードと瞬発力を伸ばす育成に長けていることがわかる。
今回、キーンランドCに送り込んだキミワクイーンも例に漏れず、3歳時に札幌スポニチ杯(札幌芝1200m)を上がり最速で勝利を収め、コース適性の高さを証明済み。
その後もキミワクイーンは前走の函館スプリントSでは見事な末脚で差し切り、重賞初制覇を達成。3歳時からさらにパワーアップを遂げた状態で重賞連勝を狙う本馬を「トリプルデータ」の推奨馬とする。
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文●中井達也(SPREAD編集部)