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■トウシンマカオ
【中間調整】昨年夏のキーンランドC4着後、スプリント路線に専念。同年11月の京阪杯を快勝し、重賞初勝利を挙げている。重賞2勝目を目指した前走、函館スプリントSは1番人気に応えられず3着という結果に終わっているが、これは最内1番枠が仇となり直線で窮屈になる場面があった影響だろう。同馬だけ斤量58キロを背負っていたことも含めて考えれば、能力の一端は示せた走りだった。
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その後キーンランドCに進むのは予定通り。短期放牧を挟んで7月下旬に函館に戻り、順調な調整が進んでいる。8月16日の1週前追いには鮫島駿騎手が騎乗し、ウッドで3歳未勝利を追走。抑えきれない手応えで4角の時点でオーバーテイクし、直線では完全に独走状態で豪快に駆け抜けた。1頭となったあとも鞍上がしっかり気合いを入れたあたり、体調面になんら不安がない証だろう。その後は札幌へ移動し、20日にダートコースで15-15を消化。輸送は問題なくクリアできたようだ。
【最終追い切り】レース当週は鮫島駿騎手が騎乗し、札幌芝コースで併せ馬を行っている。1週前と同じ馬を目標とし、直線入口であっさり取り付く。一気に突き放した前回を踏まえ、今回は鞍上がいったん我慢をさせる内容にシフトチェンジ。満を持して直線半ばでゴーサインが出されると、抜群の瞬発力から鋭く抜け出して6馬身の先着を果たした。ラスト1Fは10秒4(馬なり)。
【見解】この馬も常に稽古ではよく見せるタイプ。それにしても今回見せている動きは圧巻そのものだ。1週前、最終追いと同じ馬を相手にした追走先着ながら、内容面で変化をつけられたあたりも好感が持てる。文句なしの好気配。
総合評価「S」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。