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■ナムラクレア
【中間調整】昨年の函館スプリントSを快勝するなど、ここまでスプリント重賞を3勝。不良馬場で走りにくさがあった2走前のGI・高松宮記念で2着に入るなど、現在のスプリント戦線でトップクラスの実力馬だ。前走ヴィクトリアマイルは0秒7差8着に終わったものの、単純に距離不向きと向こう正面で不利があったことを考えれば致し方なしだろう。
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その後は本来のスプリント戦線に戻り、キーンランドCを使うのは予定通り。放牧先から7月下旬に栗東に戻り、坂路とCWを併用するいつも通りの調整が進んでいる。栗東でいったん総仕上げとなる8月9日のCW追いでは馬なりで5F64秒4の猛時計をマークした。その後、函館に輸送。芝コースでの1週前追いには浜中騎手が騎乗し、僚馬ヴァレトニを手応えで圧倒し先着を果たしている。かなり荒れた馬場状態にも関わらず、バランスを崩さずシャープに走れていた。
【最終追い切り】8月20日に函館から札幌競馬場に移っており、レース当週の追い切りは札幌芝コースで。長谷川師が騎乗し、単走で脚捌きを確認する程度の内容だった。序盤はピタッと折り合いつつも適度な前進気勢があり、直線ではまったくの馬なりを保ってスムーズに加速。力みが一切感じられず、精神面でかなりいい状況のよう。
【見解】輸送直前の栗東CW追いで猛時計を楽に出せているように、休養を挟んでさらにパワーアップを果たした感。函館、札幌での動きも申し分なく、常に稽古ではよく見せるタイプの馬なのを差し引いても状態の良さが使わってくる。秋のスプリンターズSが念頭にあるだけに、そこまで仕上げ切ってはいなさそうだが、前哨戦のGIIIを走るにあたっては十二分と言える仕上がりだ。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。