27日は札幌競馬場でサマースプリントシリーズの5戦目となるキーンランドC(GIII、芝1200m)が開催されます。
2006年に重賞格付けされた歴史の浅い重賞で、今回は2013年の函館開催を除く過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。
◆【キーンランドカップ2023予想/データ攻略】想定10人気以下に「3.0.1.0」 穴党なら“問答無用で”印を打つべき1頭
目次
■J.モレイラ騎手は1番人気なら……
今年のキーンランドCに騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは10騎手。各騎手のデータは次の通りです。
重賞の騎手データを追っていると、「うーん」と唸らずにはいられないデータが算出されました。
各騎手の過去騎乗数そのものが少なく、複数回の連対経験があるのは、WASJ出場時に重賞にも騎乗するJ.モレイラ騎手のみ。連対率だけで見ると、亀田温心騎手、松山弘平騎手の両名は連対率100%ですが、過去騎乗数1鞍ではサンプル不足。
そのため今回はJ.モレイラ騎手について深く見ていきましょう。
同騎手は2015年から18年にかけて4年連続で参戦し、2016年のシュウジ(1番人気2着)、18年のナックビーナス(1番人気1着)で好走。一方で、15年のエポワス(3番人気9着)、17年のシュウジ(3番人気13着)では人気を背負いながら大きく敗れています。
1番人気なら【1.1.0.0】で連対率100%、3番人気以下なら【0.0.0.2】で連対率0%ですから、人気次第で堅軸扱いにできそうですね。
しかし今回、J.モレイラ騎手が跨るのが前日17時時点6番人気のシュバルツカイザー(セ5、美浦・大竹正博厩舎)。当日1番人気に推される可能性は低そうで、押さえまでが精一杯かもしれません。
■浜中俊騎手、鮫島克駿騎手は人気で買い
ここからは人気馬に跨る2騎手のデータを見ていきます。
まず、前日17時時点1番人気のナムラクレア(牝4、栗東・長谷川浩大厩舎)に騎乗予定の浜中俊騎手。同騎手は集計期間内のキーンランドCに騎乗経験がないため、集計対象を2006年以降の札幌芝1200m戦に広げて見ていきます。
その結果は【2.4.1.18】で連対率24.0%。注目ファクターは人気で、【札幌芝1200m戦】×【浜中俊騎手】×【当日2番人気以内】は【1.2.0.2】で連対率60.0%。勝率20.0%はやや寂しい数値ですが、馬連の軸としては優秀ですね。
続いて前日17時時点2番人気のトウシンマカオ(牡4、美浦・高柳瑞樹厩舎)に跨る鮫島克駿騎手のデータも紹介。同騎手も集計期間内に本重賞で騎乗経験がないため、集計対象を2006年以降の札幌芝1200m戦に広げて見ていきましょう。
気になる結果は【4.1.4.22】で連対率16.1%。注目ファクターも同様に人気で、【札幌芝1200m戦】×【鮫島克駿騎手】×【当日3番人気以内】は【2.1.2.1】で連対率50.0%、複勝率83.3%と優秀です。3連複の軸に適しています。
以上、キーンランドCの気になる騎手データでした。
過去データからピックアップできる騎手が限られる状況を考慮し、札幌芝1200m戦で人気時に信用できる浜中俊騎手と鮫島克駿騎手をデータ注目騎手に推奨します。両騎手を軸に据えた3連複で手広く勝負してみるのはいかがでしょうか。
キーンランドカップ2023 予想コラム一覧
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データ攻略
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著者プロフィール
伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。