■オメガレインボー
【中間調整】終いの脚を活かす戦法にシフトし、成績が安定。昨年11月の武蔵野Sで3着、12月のカペラSでも3着と勝ち切れないまでも異なる条件の重賞で連続好走を果たしている。その後は山元トレセンでの放牧を挟み、1月頭に栗東へ帰厩。10日に坂路で流したのが初時計だった。以降、年齢的に肉体面の鍛錬よりは気持ちの調整に注力。もともとは淡白でワンペースな傾向がある馬に対し、昨年培った溜めて弾けさす感覚を思い起こさせるような稽古が続く。1週前追いはCWで前後に馬を置く3頭併せ。走る相手2頭との追い比べでビシッと負荷を掛けられ、それぞれに渋太く先着を果たしている。
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【最終追い切り】最終追いは前に2頭を置いての併せ馬。輸送を控えていることもあり序盤は急かさず、無理をさせなかった分それぞれに届かない入線に終わってしまったが、これは織り込み済みだろう。楽な手応えで3F38秒7-1F11秒6と、数字はそのものは上々。
【見解】ブリンカー着用の効果もあり、前走では1200m戦の速い流れに労せず対応。それを踏まえてこの中間の調教ではテンの速さの再鍛錬はある意味切り捨て、流れのなかでどう脚を溜め、弾けさせるかを重視した稽古内容を消化している。坂路単走、CWで前後2頭の併せ馬、そして最終追いではCWで2頭追走の併せ馬と様々なバリエーションで予行演習。伸ばすべきところにフォーカスした調整に好感が持てる。同厩キングオブコージに続いての重賞勝ちは十分にありそうな雰囲気。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。