「前編」ではドウデュースの不安材料を挙げ、消しの評価としたが、「後編」ではドウデュースに代わる本命、そして穴馬5頭を含めた対抗以下の結論を紹介する。
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■狙いは「先行」かつスローに対応できる馬
本命には、昨年のホープフルSで3着に好走したラーグルフを指名する。前走のホープフルSはキラーアビリティ、ジャスティンパレスに負けはしたものの、1着馬との着差は僅かに0秒4差。最後まで勝ち馬を荒れた内目から追い詰めていたことを素直に評価したい。京成杯覇者のオニャンコポン、きさらぎ賞覇者・マテンロウレオらを輩出した昨年のホープフルSは近年稀にみるレースレベルの高さのなかで強豪相手に3着という結果はここでも胸を張れるだろう。プラス14キロと少し太目残りだった前走から、この中間はナランフレグと併せ馬を敢行し、遅れはしたものの上々の動きを見せていた。器用かつ混戦向きの渋太い脚を使えるタイプで、スタミナが求められる舞台こそ力が最大限に発揮される。GI馬や重賞馬が揃うここはそこまで人気を背負わなそうなだけに今回が絶好の狙い目だろう。
対抗はジャスティンロック。前走の京都2歳Sでは後方9番手から末脚を伸ばし、共同通信杯でも3着に好走しているビーアストニッシドらを差し切り勝利した。評価すべきは4角で先団に取り付くことのできる機動力を持っていることで、出遅れながらも勝利した2戦は3コーナー過ぎでエンジンをふかしながら進出し、4角2番手まで押し上げて上がり最速の末脚を使うといった数字以上に強い内容だった。スローペースに落ち着き、4角で馬群が密集することが想定される今回は、まさにこの馬向きの展開となりそうなだけにここでもしっかり押さえておきたい。
以下、押さえでマテンロウレオ、ボーンディスウェイ、ロジハービン、リューベック、メイショウゲキリンとする。メイショウゲキリンは前走のきさらぎ賞で人気薄ながら3着に好走した。デビューから3戦はいずれもダートを使い、初勝利もダートだったが、芝で逃げの戦法をとるようになってからは脚質が安定し、結果も残せるようになってきた。評価すべきは目標にされながらも絶妙なペース配分で後続の脚を削ぐような競馬を少数頭のレースで結果を出していることで、この経験が糧となりいずれは長距離路線でも結果を残せるようになってくるだろう。人気を背負わずにレースを迎えられそうなだけに波乱の立役者として台頭してほしいところだ。
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文・西舘洸希(SPREAD編集部)