第42回ジャパンカップ(GI、芝2400m)は昨年の日本ダービー馬シャフリヤールが参戦するも、前走・国内GIで馬券内に入った馬が天皇賞・秋3着のダノンベルーガのみというメンバー構成。前走・京都大賞典で重賞初制覇のヴェラアズールが有力馬に数えられるなど、GIIの常連が大半となる。
そんななか「復活」というテーマもあるのが、今年のジャパンC。前走、天皇賞・秋で5着に敗れたシャフリヤールもそうだが、2年前に牝馬三冠を無敗で達成し、ジャパンCで3着に健闘したデアリングタクトも復活への期待がかかる。しかし今回、「危険な人気馬」のターゲットとなるのが、デアリングタクトだ。
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■V字回復を期待するのは酷
デアリングタクトは右前肢繋靱帯炎による長期休養を経て、今春のヴィクトリアマイルで約1年ぶりに復帰。2戦目の宝塚記念ではタイトルホルダーの3着に好走し復調を予感させたが、秋初戦のオールカマー、続くエリザベス女王杯でともに6着、上がり馬・ジェラルディーナに1秒差の完敗を喫した。
オールカマーがイン伸びのトラックバイアスのなか、大外から追い込んで末脚不発。エリザベス女王杯は逆に外差し馬場のなか2枠発走と、近2走は“不運”とも言える条件下での敗戦ではあった。
復帰後、ヴィクトリアマイルが前走比プラス22キロ、秋2戦も連続でプラス体重であり、3着と好走した宝塚記念がマイナス6キロだった点から、馬体重を敗因に挙げる声もある。
東京コースは3歳時にオークスで矢のような伸びを見せて戴冠、同年秋のジャパンカップでアーモンドアイとコントレイルに続く3着健闘。復帰戦のヴィクトリアマイルでは直線、一瞬は弾けそうな手応えを見せるなど、得意コースと言える。
英国の剛腕T.マーカンドに乗り替わり、牝馬三冠馬の変わり身に期待したいところだが、2戦連続の1秒差負け、中1週の関東遠征で、V字回復を期待するのは酷というもの。今回はあくまで第2勢力と見なされるだろうが、それでも巻き返しを匂わせる材料は多く、オッズも簡単には下がらない。リスクが大きいここは、デアリングタクトを「消し」とする。
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文●SPREAD編集部