■ドルチェモア
【中間調整】桜花賞馬アユサンの第5仔。札幌芝1500mの新馬戦を危なげなく勝利すると、そこから中6週で挑んだサウジアラビアRCで大逃げを打ったグラニットをゴール寸前で測ったように差し切り、重賞タイトルを手にしている。その後ほどなくして朝日杯フューチュリティSへの進出が決まり、放牧を挟んで11月10日と早い段階で栗東へ帰厩。しばらくケアに充てられ24日に坂路14-14、25日に坂井騎手が騎乗し同13-13で立ち上げられている。1週前追いにも坂井騎手が跨り、CWで併せ馬。古馬1勝クラスを直線半ばでなんなくパスすると、そこからフワっとさせないよう鞍上がかなりの負荷を掛け、それに力強く反応できていた。
◆【朝日杯フューチュリティステークス2022予想/データ攻略】人気一角に「馬券内率75%」の追い風 無類の強さでGI奪取を目論む
【最終追い切り】レース当週も坂井騎手が騎乗し坂路で追い切り。先に行く僚馬を視野に入れ、序盤から気持ちを乗せて登坂する。体は併せに行かずあっさりパス。余力十分のまま駆け抜け、4F全体51秒7(馬なり)は自己ベストにコンマ2秒まで迫る数字だった。ただし序盤に飛ばした分、ラストがややワンペースになったあたりは気になる。
Advertisement
【見解】最終追いで馬場の影響があったにせよ、手応えほどの伸びがなかったのがどうか。本来併せ馬の予定だったはずだったが、僚馬へ併せに行かず負荷を軽減したあたり体調面か精神面でなにか引っ掛かる部分があるのかもしれない。こうなると帰厩から時計を出し始めるまで時間を要しているあたりも、なにか順調さを欠いてのことかと思いたくなる。攻めで見せている脚力そのものはさすがの迫力だが、万全の信頼は置きづらいところだ。
総合評価「B」
▼その他、追い切り診断
◆【追い切り診断】ドルチェモアを上回る最高評価「S」 「時計は文句なし、脚捌きはド迫力」
◆【追い切り診断】上位人気馬を上回る「A」評価の太鼓判 「連勝も十分にありそうなデキ」
◆【追い切り診断】連敗中の想定“10人気”以上に高評価「A」 「攻め気配は相当のレベル」
朝日杯フューチュリティステークス2022予想コラム一覧
▼データ攻略
◆【データ攻略】無敗馬を後押しする“馬券内率100%” 「白毛の名牝」にも共通するローテとは
◆【データ攻略】人気一角に「馬券内率75%」の追い風 無類の強さでGI奪取を目論む
◆【データ攻略】勝率“7割超”に該当の伏兵 「0か100か」狂気のポテンシャル
◆【データ攻略】“12人気2着馬”とリンクする臨戦過程 「馬券内率100%」の鉄板条件
▼騎手データ
◆【騎手データ】人気を下回るルメールより信頼すべき名手と、警戒すべき“穴メーカー”
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズvol.1】前日“10人気”前後の盲点 「下馬評を覆しどんでん返しを起こす」
◆【穴馬アナライズvol.2】単勝オッズ“30倍”以上の伏兵 「先週に続く1勝馬の一発を狙う」
◆【穴馬アナライズvol.3】想定“6人気”前後の刺客 「この人気なら間違いなく買いの判断」
◆【危険な人気馬】連勝中の重賞馬は“消し”評価 「勝ち馬の条件を満たしていない」
▼血統傾向
◆【血統傾向】新種牡馬×母父“単回収値410”の配合に注目 ダノンタッチダウンは減点
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ダノンタッチダウンは“勝率0%”の6枠 馬券内「4年連続」の好枠に伏兵が入る
◆【前走ローテ】ドルチェモアに“鉄板”データも、2週連続「新馬組」に警戒
◆【脚質傾向】ダノンタッチダウンに“黄信号” 末脚より「先行力」が重要
◆【人気傾向】1人気は「5年連続」馬券内も、過去“馬券外”の共通点
◆【記録室】「あと1勝」今村聖奈、史上5人目のルーキーイヤー“年間50勝”へリーチ
◆【動画プレーバック/朝日杯フューチュリティステークス2021】3人気ドウデュースが外から差し切り無傷の3連勝、武豊騎手のGI完全制覇は残り1つに
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。