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【朝日杯FS/騎手データ】人気を下回るルメールより信頼すべき名手と、警戒すべき“穴メーカー”

【朝日杯FS/騎手データ】人気を下回るルメールより信頼すべき名手と、警戒すべき“穴メーカー”

18日は阪神競馬場で2歳牡馬のナンバーワンマイラーを決める朝日杯フューチュリティS(GI、芝1600m)が行われます。2013年までは中山が舞台でしたが、14年のホープフルSのGII昇格(後にGI昇格)と同時に舞台か中山から阪神に変わりました。

今回は阪神移行後となる2014年以降の過去データを基に気になる「騎手データ」を見ていきます。

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■藤岡佑介騎手は穴メーカーの可能性あり

今年の朝日杯フューチュリティSに騎乗する騎手の中で、2014年以降の過去レースで騎乗経験があるのは11騎手。各騎手のデータは次の通りです。

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[2014年以降]朝日杯FSの騎手別成績

そもそもの施行数が限られることもあり、やや尖ったデータが算出されましたが、そのなかで着順と人気のバランスに最も優れると判断できるのが藤岡佑介騎手です。同騎手は2018年クリノガウディー(9人気2着)で激走。2020年ブルースピリットも13番人気ながら3着馬とは0秒1差の5着に大健闘。

通過順を見ると、人気薄の馬を前々の競馬で最後まで粘らせていることが分かります。【先行馬】×【藤岡佑介騎手】の組み合わせは要警戒と言えるでしょう。

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今年、藤岡佑介騎手が騎乗予定なのが前日12時時点15番人気の1勝馬ニシノベストワン(牡、栗東・新谷功一厩舎)。人気だけを見てしまうとかなり厳しそうですが、この騎手なら激走の可能性は残されているかもしれませんね。

■集計期間内最多勝利は川田将雅騎手

続いて集計期間内最多となる2勝を誇る川田将雅騎手のデータを見ていきましょう。2016年ミスエルテ(1人気4着)では人気を裏切ってしまいましたが、実は過去6度の騎乗で人気を下回る着順だったのはこの1度だけ。

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2017年ダノンプレミアム(1人気1着)、20年グレナディアガーズ(7人気1着)の結果から人気で信頼でき、穴でも怖いと判断できますね。なお、今年の朝日杯フューチュリティSで川田将雅騎手が跨るのが前日12時時点2番人気のダノンタッチダウン(牡、栗東・安田隆行厩舎)。

人気以上に導く傾向、ダノンプレミアムと同じオーナー、グレナディアガーズと同じ生産牧場であれば特に割り引く必要はなさそうです。

■連対率4割弱、武豊騎手のジャッジは

続いて昨年ドウデュース(3人気)を勝利に導いた武豊騎手のデータを見ていきましょう。ドウデュース以外にも2015年エアスピネル(1人気2着)、19年タイセイビジョン(2人気2着)と3度の連対経験があるのが何よりの強みですね。

注目ファクターは人気で、【武豊騎手】×【当日3番人気以内】は【1.2.0.1】で連対率は驚きの75.0%です。さらに単勝回収率195%、複勝回収率125%ですから、朝日杯フューチュリティSで人気の武豊騎手は「買い」ですね。

そんな武豊騎手が騎乗予定なのが前日12時時点12番人気の外国産馬フロムダスク(牡、栗東・森秀行厩舎)。さすがに当日3番人気以内に推される可能性は低く、4番人気以下は馬券に絡めていないデータからは静観妥当と見ます。

■C.ルメール騎手は6鞍全てで人気を下回る着順

最後に人気馬に跨る機会が多かったC.ルメール騎手について見ていきましょう。どうやら朝日杯フューチュリティSを苦手としているようで、2016年ダンビュライト(2人気13着)、17年タワーオブロンドン(2人気3着)、18年グランアレグリア(1人気3着)、21年ジオグリフ(2人気5着)などのように6鞍全てで人気を下回る結果が続いています。

様々なデータと組み合わせても特に買いとなるデータは見つからず、評価を下げて良さそうです。なお、今年の朝日杯フューチュリティSでC.ルメール騎手が跨るのが前日12時時点5番人気のオオバンブルマイ(牡、栗東・吉村圭司厩舎)。2戦2勝の無敗馬で、貴重な重賞勝ち馬ではありますが、押さえで十分でしょう。

以上、朝日杯FSの気になる騎手データでした。データ注目騎手としてダノンタッチダウンに跨る川田将雅騎手を推奨します。

最後にダノンタッチダウンの馬体を軽く解説します。先週の阪神ジュベナイルFを制した馬体完成度の高いリバティアイランドと比べると、ダノンタッチダウンの馬体はまだまだ子ども。具体的にはメリハリに欠ける馬体です。

レース中の走り、稽古とも幼さ全開ですが、末脚の破壊力は世代屈指と言えそうです。それだけに幼い馬の扱いに長けた川田将雅騎手が跨るのは心強いと考えます。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。


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