■カイザーミノル
【中間調整】昨年後半は凡走が続いたが、年明け初戦だった前走・京都金杯ではブービー15人気ながら中団外から脚を伸ばし0秒3差5着と気を吐いた。昨年は京都金杯3着後に休養に入ったが、反動や疲れがないことから続戦で東京新聞杯への参戦が決まり、在厩で調整されている。ケアの期間を挟んで1月20日に坂路14-14で初時計。1週前追いとなる26日の坂路併せ馬ではしっかり負荷を掛けられ、気迫十分に3歳未勝利相手とはいえ3馬身差を詰めて併入としている。
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【最終追い切り】1週前に目一杯の負荷を掛けたのが実質最終追い。輸送を控えたレースは操縦性を確認する程度の、終い重点の内容となった。1週前と同じ3歳未勝利へあっさり取り付き、追われてバタつく相手を軽くいなすような貫禄を見せる。最後はいい手応えを保ったまま、鋭く1馬身抜け出し先着を果たした。
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【見解】変則中1週後の中3週で東京遠征というタイトなスケジュールだが、攻めは順調で疲れをいっさい感じさせない。1週前追いはCWで速い時計を出し、最終追いが坂路というのが、この馬のこれまでおおよその調整パターン。しかし今回は“最強寒波”の余波で先週CWコースが閉鎖となり、坂路での調整を余儀なくされた。誤算と言えば誤算だが、変則中1週で坂路オンリーの仕上げだった前走で久々に見せ場十分の走りだったように、ベテランの域に達した現状は疲れの残りやすいCW調整をパスするほうがむしろプラス要因なのかもしれない。偶然の産物ながら今回も引き続き坂路オンリーの仕上げで、最終追いでは素軽さ満点の動きを見せた。大駆けがあって驚けない。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。