2月5日に東京競馬場で行われる第73回・東京新聞杯(GIII、芝1600m)の過去10年データを紹介する。
昨年の牝馬クラシック戦線を沸かせたナミュールやピンハイ、毎日王冠2着など東京コースに実績があるジャスティンカフェ、昨年のサマーマイルシリーズ王者ウインカーネリアン、マイル2戦目となるオニャンコポンなどが出走予定だ。
ここでは予想のヒントとなる「脚質傾向」を紹介する。
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■差しが中心も、逃げ・先行にチャンスあり
過去10年、逃げ【2.0.0.8】、先行【1.1.4.27】、差し【6.5.4.42】、追込【1.4.2.41】と差し有利。しかし、逃げも2勝を挙げており、展開次第で前の馬も決してノーチャンスではない。2016年のスマートレイアーは意表を突く逃げで勝利し、17年のブラックスピネルはスローペースに持ち込んで押し切った。過去4年は前後半3F34秒台の淀みないペースで差し馬が台頭してるが、前述の2016年は前半36秒0、17年は前半37秒2のスローによる前残りだった。

[東京新聞杯]過去10年の脚質傾向
今年、有力馬は差し・追込が中心。ショウナンマグマの逃げ実績は芝1800m以上。確たる逃げ馬不在であり、マイル戦で好位追走の競馬ができるウインカーネリアン、ファルコニアは展開が向く可能性がある。
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■差し馬でも「息の長い末脚」が必要
また、差しが6勝とはいえ、過去10年の上がり3Fを見ると、上がり1位は【1.3.0.7】、2位は【2.3.1.6】、3位は【0.1.3.5】。むしろ上がり4・5位が【5.2.2.13】と良績を収めているのが特徴で、瞬発力は求められない。
昨年こそ上がり1位のイルーシヴパンサーが差し切ったが、2021年は4角4番手から上がり6位のカラテ、20年は4角6番手から上がり5位タイのプリモシーンが制した。
過去10年、4角位置を見ると6・7番手が【5.2.1.12】と、このポジションから息の長い末脚を繰り出す馬が勝利に近い。ナミュール、ジャスティンカフェ、ピンハイらは末脚がウリのタイプ。ここでもやはりウインカーネリアンの名前が浮上するほか、11秒台が続く持続ラップの京都金杯で好走してきたプレサージュリフトやエアロロノアらは推奨したい。
▼その他、過去10年データ傾向
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東京新聞杯2023予想コラム一覧
▼騎手データ
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▼データ攻略
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▼血統傾向
◆【血統傾向】単勝回収値「520」の条件に合致 想定“10人気”以上が再び波乱の使者に
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文●SPREAD編集部