■タイムトゥヘヴン
今年初戦となった前走の京都金杯は、直線勝負に賭けて勝ち馬から0秒3差の7着。着順だけ見ると凡走に映るが、3着馬とは0秒1差と僅差だった上に、直線で進路を失って追い出しを待たされるシーンも。それでいながら上がり3Fはメンバー最速であったことを思えば、スムーズに捌けていれば勝ち負け争いに加わってたかもしれない。それほど悲観する内容ではなかった。
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4番人気に支持された前々走のキャピタルSも、直線で前が壁になるアクシデントがあって8着に敗退。直線半ばまで勝ち馬と同じ脚色で追い込んできただけに、何とももったいない結果となっている。ここ2戦はどちらも上位争いができる走りを見せていたが、不利の連続で力を出し切っておらず、馬券の妙味が増すここで見直してみたい。
3歳時は取り口が定まらず大敗することもあったが、昨春ごろから末脚が安定して使えるようになってきた。GIIIのダービー卿CT勝ちや、京王杯スプリングCで3着などの実績は、今回のメンバーでは上位に数えられる存在だ。過去10年、このレースの4枠は最多となる3頭の勝ち馬がおり、複勝率もトップ。波乱を巻き起こす下地は揃っている。
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著者プロフィール
山田剛（やまだつよし）●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。
