■グラティアス
【中間調整】3歳時、1月の京成杯を好位からの押し切りで快勝した素質馬だ。クラシック本番では結果を出せなかったものの、古馬となってからは芝マイル中心に腰を据え、あとワンパンチを欠きつつも着実に走り続けている。前走、リステッドの六甲Sでは1番人気を裏切る5着という走りだったが、重馬場に脚を取られたし、中8週とひと息入っていたのも微妙に影響したか。体調面は依然いい状態が続いていることから、その後は在厩で昨年ダービー卿CT（4着）以来となる久々の重賞挑戦に挑んでくる。
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レース後10日ほどはケアに充てられ4月6日の坂路15－15から乗り込みを再開。1週前追いとなる12日にウッド1F11秒4（強め）をマークし、併走相手をアオってみせた。緩んだ雰囲気は皆無だ。その後金曜土曜と坂路15－15を消化、日曜には坂路1F13秒6（馬なり）を出せているあたり、健康状態はかなり良さそう。
【最終追い切り】レース当週はウッドで先行2頭を追走する3頭併せ。道中は落ち着き払って進み、巧みなコーナーワークから最内ですんなり取り付くと、直線では気持ちを乗せて楽に加速し1頭に先着、1頭と併入としている。終始前向きさがあり、走ることへのモチベーションは相当高そう。
【見解】今回は久々の重賞参戦。調整強度のギアは少し上げられ、常に稽古ではよく見せる馬だがこれまで以上の動きで応えている。大型馬の叩き2戦目とあって反応面はグンと良化しているし、併せ馬で見せる闘志も満々。持てる脚力を実戦のなかで存分に発揮できそうだ。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝（にしむらぶこう）●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。
