ヤンキース加入が決まったメジャーを代表する守護神デビン・ウィリアムズ投手が17日(日本時間18日)、リモート取材に対応。米メディアに対し、「ロサンゼルスに行くだろうと思っていた」と語り、ドジャース移籍を想定し、ヤンキースは選択肢になかったと明かした。ブルペン強化を狙っていたドジャースだが、争奪戦ではワールドシリーズの対戦相手に競り負けた形となった。
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■「ヤ軍が巧みに交渉し、成立」
ブルワーズからトレードでヤンキースへ移籍したウィリアムズ。ヤンキースは先発左腕ネスター・コルテス投手とマイナー内野手1人をブルワーズへ放出し、さらに200万ドル(約3億円)を支払うことで合意した。
取材に応じたウィリアムズは「正直に言うとヤンキースが選択肢になるとは思っていなかった。ロサンゼルスに行くだろうと思っていた。(代理人から)そう言われていたんだ。ただ、ヤンキースは巧みに交渉し、契約を成立させた」と舞台裏を明かした。
その上で「この結果には少し驚いたが、ヤンキースでプレーすることは大変な名誉。野球界でこれ以上大きなチームはない。本当にニューヨークに来ることができてうれしい」と語った。
ウィリアムズはメジャーを代表するクローザーで、今季は負傷で出遅れたものの1勝14セーブ、防御率1.25をマークし、チームの地区優勝に貢献した。力強いストレートに加えて、決め球のチェンジアップはまさに衝撃的。「時空を切り裂く」という意味で、「エアー・ベンダー」という異名を持ち、鋭く曲がり落ちる唯一無二の球種となっている。
■「他の救援を探すしかない」
今季は抑えを固定しなかったドジャースもウィリアムズ獲得へ乗り出していたが、合意寸前でヤンキースに奪われた。米メディア『ドジャース・ネーション』は、「ウィリアムズはロサンゼルスにとって理想的なトレードターゲットだった。ドジャースはギャビン・ラックス内野手と2人の若手有望株投手を交換要員に充て、ウィリアムズを獲得するプランをブルワーズ側に提案した。実際に成立したヤンキースのパッケージ(左腕のコルテスとケイレブ・ダービン内野手)を考えると、ドジャースの案でも取引成立の可能性はあっただろう」と振り返った。
その上で「そうは言ってもウィリアムズは現在ニューヨークにいる。他の救援投手を探すしかない」と主張。チームはFA市場に出ているクローザーとして、タナー・スコット投手らに方針転換すると示唆した。
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