前編ではクロノジェネシスとエフフォーリアの追い風となるデータについて取り上げたが、後編ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。
◆【有馬記念2021予想/データ攻略-前編】連覇を狙うクロノジェネシスを後押しする、「複勝率100%」の追い風
■データが導く2021有馬記念の穴馬候補は
<穴候補1 ウインキートス>
前走エリザベス女王杯は10着と大敗。牝馬限定GIでのパフォーマンスを見るより、牡馬混合かつ格段にレベルが上がるメンバー構成では厳しい印象が否めないが、波乱の使者となりうるデータは存在する。
・冬競馬の成績【1-2-1-0】
特筆すべきは昨年同時期。ちょうど有馬記念ウィークに行われたグレイトフルSで2着に入ったわけだが、当時の施行条件は芝2500m。有馬記念とまったく同じ条件だったのだ。リピーターの好走が目立つ年末のグランプリレース。やや変則的だが、この馬もまたリピーター候補の1頭と言えるのかもしれない。
<穴候補2 ステラヴェローチェ>
穴馬と呼ぶにはやや人気寄りかもしれないが、2強との比較ではオッズ妙味がある1頭。同世代のエフフォーリアへのリベンジ・マッチに挑むこの馬で強調したいデータがこちら。
・2021年のM.デムーロ×須貝厩舎成績【4-2-1-2】
馬券内率は驚異の77.8%。10人気3着、4人気1着など非人気馬での好走も多く、まさにゴールデン・コンビと言えよう。12月に入り2週連続重賞勝利と波に乗る鞍上を背に、大物喰いがあっても驚けない。
◆【有馬記念2021予想/データ攻略-前編】連覇を狙うクロノジェネシスを後押しする、「複勝率100%」の追い風
▼その他データ予想
◆【騎手データ】最多4勝の池添謙一を警戒も、信頼すべきは条件合致で複勝率75%を誇る名手
▼前売りオッズ
◆【前売りオッズ】上位2頭の人気が圧倒的、タイトルホルダーとステラヴェローチェが3人気を争う
有馬記念2021予想コラム一覧
▼追い切り予想
◆【S評価】最高評価「S」は抜群の“操縦性”と“精神力”を誇る有力馬 「動きも申し分ない」
◆【A評価】クロノを上回る高評価は10人気以下の穴馬 ブレのない走りで「躍動感満点」
◆【A評価】高評価「A」は“意思疎通”を深めた人気馬 精神面に磨きがかかり「気配上々」
◆【B評価】ラストランVを目論むクロノジェネシス、気になる「凱旋門賞のダメージ」は
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズ-前編】カギはパンサラッサの「大逃げ宣言」 名牝も沈んだ展開に“伏兵”台頭の可能性
◆【穴馬アナライズ-後編Vol.1】“単勝20倍”前後の伏兵 右肩上がりの成長で懸念点を払拭
◆【穴馬アナライズ-後編Vol.2】前日“10人気”前後の盲点 コース相性と展開利で波乱を演出
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▼その他データ傾向
◆【枠順】エフフォーリアは昨年勝利の5枠に、クロノジェネシスは最多勝利の4枠へ
◆【血統傾向】過去3年で9頭中7頭が該当 浮上した“10人気”前後の穴馬
◆【脚質傾向】上がり最速の差しが活躍も、キタサンブラックの好走から導いた注目すべき馬とは
◆【前走ローテ】菊花賞組が最多4勝と好成績も、クロノジェネシスら凱旋門賞組の気になる点とは
◆【人気傾向】勝率「60%」を誇る1人気を素直に信頼も、2着に人気を落とした「GI惨敗馬」の好走で波乱の可能性
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「有馬記念編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。