■エフフォーリア
【中間調整】日本ダービーでハナ差惜敗の後、早い段階で今年後半は天皇賞・秋と有馬記念の2戦と明言。ぶっつけでコントレイル、グランアレグリアら国内最強クラスの相手関係となる天皇賞・秋に挑んだが、正攻法の横綱相撲で1馬身差の快勝を収めてみせた。その後は予定通り有馬記念直行を念頭にノーザンファーム天栄で英気を養い、12月3日に美浦へ帰厩。5日に坂路15-15を消化し、以降順調に負荷が強められている。15日に横山武騎手を背にウッドで3頭併せ。ラスト1F11秒8(馬なり)と、稽古駆けするこの馬としてはやや要した感はあるが、先行2頭を捉えにいった際は絶好の気合い乗りを見せていた。
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【最終追い切り】最終追いも横山武騎手を背に、ウッドで2頭を追走する併せ馬。今週は2頭の間に割って入り闘志を掻き立てる内容で、これは前走時と同じ。抜群の操縦性と物怖じしない精神力で2頭の間にグイッと入ると、抜群の手応えを保ったままあっさり最先着。時計も3F38秒0-1F11秒4(強め)と、前走時と遜色ない数字が出せていた。
【見解】1週前追いの時点でややモタついていたようだが、当週は一気に気配を上げてきた。測ったように仕上げてくる手腕はさすがの厩舎力。馬体は研ぎ澄まされているし、仕掛けた際の反応も鋭さ満点だった。5カ月ぶりだった天皇賞・秋時から今回は中7週。順調さで優り、動きも申し分ない。ファン投票1位の期待に応えられそうな状態だ。
総合評価「S」
▼その他追い切り予想
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▼前売りオッズ
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有馬記念2021予想コラム一覧
▼穴馬予想
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▼データ予想
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◆【データ攻略/後編】勝負駆けを匂わす人気の盲点、“馬券内率70%超”の「ゴールデンコンビ」で大物喰い
▼その他データ傾向
◆【枠順】エフフォーリアは昨年勝利の5枠に、クロノジェネシスは最多勝利の4枠へ
◆【血統傾向】過去3年で9頭中7頭が該当 浮上した“10人気”前後の穴馬
◆【脚質傾向】上がり最速の差しが活躍も、キタサンブラックの好走から導いた注目すべき馬とは
◆【前走ローテ】菊花賞組が最多4勝と好成績も、クロノジェネシスら凱旋門賞組の気になる点とは
◆【人気傾向】勝率「60%」を誇る1人気を素直に信頼も、2着に人気を落とした「GI惨敗馬」の好走で波乱の可能性
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。