明日10日は阪神競馬場で桜花賞(GI、芝1600m)が行われます。牝馬3冠路線の1冠目となるレースで、2000年以降もスティルインラブ、ダイワスカーレット、ブエナビスタ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、グランアレグリア、デアリングタクトなどの名馬が制してきました。3年に1度はスーパーホースが優勝しているのは興味深いですね。
今回は2000年以降の過去データ、並びに1番人気ナミュール(牝3、栗東・高野友和厩舎)に跨る横山武史騎手のデータを深堀りするため、同騎手の阪神芝1600mデータ(2000年以降)を基に、気になる騎手データを見ていきます。
◆【桜花賞2022予想/追い切り診断】渾身仕上げでナミュール超えの「S」評価 「勝ち負けがあっていい」
目次
■阪神GIではGIハンター・池添謙一騎手に一発の可能性
今年の桜花賞に騎乗する騎手の中で2000年以降騎乗経験があるのは16名。各騎手の騎手データは次の通りです。なお、1番人気のナミュールに騎乗する横山武史騎手については、文章後半で触れます。
真っ先に取り上げるのが、着順と人気のバランスに優れ、37.5%と高い連対率を誇る池添謙一騎手。2002年のアローキャリー(13人気1着)、2003年のシーイズトウショウ(13人気2着)と2年連続で穴を開けた経験があり、2017年のレーヌミノル(8人気1着)では15年ぶりに勝利を挙げていますね。人気馬でも穴馬でも頼りになる騎手と言えます。
そして【池添謙一騎手】×【今回乗り替わり】のパターンは過去【2-0-0-2】と勝率50%(連対率50%)と熱いパターン。アローキャリー、レーヌミノルとも乗り替わりでの勝利でした。
そして今年の桜花賞で同騎手が跨るのが前日15番人気のラズベリームース(牝3、美浦・林徹厩舎)。全く人気はありませんが、今回はテン乗りで熱いパターンに該当する以上、押さえるべきでしょう。
◆【桜花賞2022予想/穴馬アナライズVol.1】単勝“2桁”オッズの惑星 「相手強化も侮れない根性娘」 次に見ていくのが、連対率42.9%、複勝率71.4%と驚異的な成績を記録中のC.ルメール騎手です。単複の回収率とも100%超(単勝回収率104%、複勝回収率185%)とベタ買いすべき騎手ですね。2018年のアーモンドアイ(2人気)、2019年のグランアレグリア(2人気)で勝利を挙げる一方で、2015年は8番人気のコンテッサトゥーレを3着に導いています。 また【C.ルメール騎手】×【ノーザンファーム生産】×【4枠以降】は【2-1-0-0】と連対率100%に該当するデータが見つかり、昨年2着のサトノレイナス(1人気)もこのデータに当てはまります。 今年の桜花賞でC.ルメール騎手が跨るのがノーザンファーム生産馬でかつ8枠に入った前日13番人気のフォラブリューテ(牝3、美浦・宮田敬介厩舎)。熱いテータに該当しながらこの人気ですから、一発狙いの軸として最適かもしれません。 ◆【桜花賞2022予想/データ攻略-前編】「0か100」のナミュールか、馬券内率“8割”の2歳女王か 2004年のダンスインザムード(1人気1着)など集計期間内5度の馬券絡みがある武豊騎手ですが、2003年のアドマイヤグルーヴ(1人気3着)、2006年のアドマイヤキッス(1人気2着)、2013年のクロフネサプライズ(1人気4着)など人気馬で取りこぼしたケースが多く見られ、人気と比べると着順の落ち込みが見られます。 同騎手の騎乗データを細かく見ていくと人気次第な面があり1番人気騎乗時は【1-2-1-1】と連対率60%、複勝率80%と信頼できる数字になります。さて、同騎手が今年の桜花賞で騎乗を予定するのが前日2番人気のウォーターナビレラ(牝3、栗東・武幸四郎厩舎)。当日1番人気に推されるようなら軸として考えてみてください。 ◆【桜花賞2022予想/血統傾向】ドゥラメンテ産駒に“激走”警報、馬券内率87.5%の「配合×条件」 最後に桜花賞2度目の騎乗となる横山武史騎手について見ていきましょう。桜花賞過去1鞍のデータだけでは判断できませんので、今回は2000年以降の阪神芝1600mの成績を見ていきます。 サンプル数は10鞍と多くはありませんが、データ上は人気通りの着順が見込めますね。 阪神マイルGIに絞ってみても、2020年の阪神JFは13番人気ウインアグライアで13着、2021年の桜花賞は4番人気アカイトリノムスメで4着、2021年のマイルCSは2番人気のシュネルマイスターで2着と人気通りであることが分かります。そのため当日も1番人気が予想される横山武史騎手&ナミュールを割り引く必要はありませんが、経験値の少なさが本番でどう影響するかは考えなければならないと思います。 以上、桜花賞の気になる騎手データのご紹介でした。今回は桜花賞の過去データを重視し池添謙一騎手、C.ルメール騎手の2名をデータ注目騎手としてプッシュします。 ▼その他、データ予想 ◆【データ攻略-後編】巻き返しの準備は整った、“リピート好走”が後押し ▼追い切り診断 ◆【A評価】サークルオブライフと並ぶ「A」評価は伏兵 「大仕事をやってのける可能性」 ◆【A評価】評価は2強の一角に軍配 「確かな成長」で好勝負必至 ◆【B評価】ナミュールに不満の「B」評価 「気持ちの面で乗り切れていない」 ▼穴馬予想 ◆【穴馬アナライズVol.2】馬券内で“万馬券”射程の爆穴 「前走フロック視は禁物」 ◆【穴馬アナライズVol.3】想定“8人気”前後の伏兵 「前走は勝ちに等しい内容」 ◆【危険な人気馬】末脚非凡な有力馬は“消し”評価 「別路線組に足元をすくわれる」 ▼その他、過去10年データ傾向 ◆【血統傾向】ドゥラメンテ産駒に“激走”警報、馬券内率87.5%の「配合×条件」 ◆【脚質傾向】人気馬に立ちはだかる“名牝”の壁 好データには「穴候補」がずらり ◆【前走ローテ】前走・チューリップ賞組は5連敗 「中10週以上」の直行組に警戒 ◆【人気傾向】サークルオブライフかナミュールか、馬券内率8割を誇るのは「2番人気」 伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部■軸はC.ルメール騎手で決まり
■武豊騎手は人気次第
■横山武史騎手も人気次第か
◆【データ攻略-前編】「0か100」のナミュールか、馬券内率“8割”の2歳女王か桜花賞2022予想コラム一覧
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◆【枠順】人気2騎は「3年連続連対」の8枠 馬券内率0%の“鬼門”に実績馬が入る著者プロフィール
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。